モラハラはまともに取り合っても無意味です。
モラハラ加害者は何らかの改善を求めているわけではなく、単にモラハラがしたいだけなので、モラハラに付き合ってあげる必要などありません。
出来れば無視をしたり距離を取るのが一番いい方法ですが、毎日顔を合わせる家庭や職場にモラハラ加害者がいる場合、現実的に「無視」をすることは不可能です。
モラハラ行為を増長することなくスルーする方法を私なりに考えてみました。
※ただし、心に余裕がある場合に限り、モラハラを受け流してやり過ごす方法も有効だと思っています。
モラハラ被害者はモラハラに付き合う必要はない
先ほども書いたとおり、モラハラに付き合ってあげる必要は一切ありません。モラハラ行為が始まったら、「またか・・・」くらいに思っておけばいいでしょう。
しかし、モラハラ加害行為は厄介なもので、「気にしないよう」にしてもやはり不愉快です。
イライラして、親兄弟や友人との関係がうまくいかなくなったり、仕事や休日にまで支障が出てきてはいけません。
では、どのようにして日々のモラハラをスルー出来るようにしたらいいのでしょうか。
1.モラハラ行為を記録することで、また証拠ができたと前向きに捉える
モラハラ行為を証拠に残すことは必ず後に役に立ちます。
「いつ、どんな時、どこで、誰から、何を言われたか」を日記やスマホアプリに記録しても良いですし、ボイスレコーダーを使って、モラハラを録音するのも一つの手です。
モラハラが始まったら「証拠が増えた」くらいに捉え、モラハラを真剣に受け止めることがないようにしましょう。
2.相手の言葉をそのまま返す
モラハラ加害者の言った言葉を、そのまま返すという方法は有効です。ただし、相手の言った言葉をひっくり返して相手にぶつけるということではありません。
モラハラ加害者「何度行ったら分かるんだ!お前は本当に学ばない人間だな!クズだ!お前のような奴は怒鳴られて当然だ!」
に対して、
「あなたの方がクズですよ!」と返すのでは効果はありません。
モラハラ加害者は激怒し、かえって火に油を注ぐことになります。
こういったときには、
「イライラしたときには怒鳴ることが当然だとお考えなのですね」
のように、今やっている相手の行動をそのまま言葉にするといいでしょう。
もちろん、モラハラ加害者はそれに対しても否定してくる可能性はあります。しかし、やっていることと言っていることが一致しないため、モラハラ加害者がいくら否定したところで説得力はゼロです。
自分の言葉が自分の首を絞めると分かったら、自らモラハラを止める可能性があります。
3.相手の言葉を利用して、違う話題にすり替える
これはテクニックが求められますが、有効な手の1つです。モラハラ加害者相手にはいくら正論を言ったところで通じません。議論をすることが得意な人でも、モラハラ相手には通じないことも多々あります。それは、モラハラ加害者は屁理屈が得意で、どんな意見も聞く気もないからです。
なので、普通の話し合いのように同じ土俵に立とうとしてはいけません。
相手が何かを言ってきたら、話の軸のそのままにくるっと回転させるかのように話題を転換しましょう。
相手に気づかれないように話題を変えるトークスキルを身につけると、職場や周囲にいるめんどくさい人を遠ざけることもできるので、何かと役に立ちます。
話しを変えるときのポイントは、相手が使っている言葉をそのまま利用して違う話題に持っていくことです。
例えば、
「職場の人がいつも無駄話をしていて全然仕事をしない。あいつらは本当に非生産的だ」
「非生産的と言えば、この間ニュースで偉い人が問題発言をして話題になったよね」
この時、転換後の話題は相手が興味があるジャンルだとなお良いです。(上のケースの場合、時事問題に興味がある人に有効)
相手の好きな話題であると相手も気持ちよく話に乗ってきて、気づかれることなく話題を転換できる可能性が高まります。
しかし、モラハラ加害者の中には、マシンガンのように自分の言いたいことだけ話すタイプの人もいます。そういう人の場合は、この手を使うのはかえって危険です。
4.返事をしてその場を離れる
モラハラ加害者は、相手をコントロールするためにモラハラをしてきます。反発をしてしまえばコントロールできないことにイライラしたモラハラ加害者は、余計にモラハラを強め、なんとしてでも言うことを聞かせようとしてきます。
スルーするときに大切なのは、「モラハラ加害者の言い分を聞いた」ように見せかけることです。
そうすれば、相手をコントロールするという目的を遂げたモラハラ加害者は、「やっぱり俺の言うことを聞いておけばいいんだ」と一旦は満足して終わります。
ただし、この方法は、モラハラをエスカレートさせる可能性があります。(支配欲、所有欲を満たしてモラハラに依存していくため)
目の前のモラハラをスルーするには役立ちますが、根本的にモラハラを改善させることにはつながらないことをよく覚えておき、いずれはモラハラ加害者と縁を切れるように準備を進めていくことです。
5.認知行動療法を学ぶ
認知行動療法とは、うつ病になる一因には歪んだ認知(考え方)があるとし、それを正すことでストレスへの対処法を身につけたり、ストレスを減らす考え方です。
うつ病ではない場合でも、ストレスフルな社会を生き抜くにも使える考え方ですので、学んでおくのも決して無駄にはならないでしょう。
歪んだ認知の原因は、各々の固定された考え方によるものです。
例えば、朝会社で同僚のAさんに挨拶をしたら、無視されたとします。
この時、
「Aさんに嫌われたのだろうか」 → 「もうおしまいだ」
と考える思考パターンの人はストレスをためやすいタイプ。
一方、
「Aさんに挨拶が聞こえなかったのかもしれないな」 → 「明日また挨拶してみよう」
と考える思考パターンの人はストレスに感じることが少なく、またストレスをため込みにくい傾向にあります。
このように同じ出来事があっても考え方ひとつでストレスを抱えるかどうかが変わってくるのです。
モラハラは、言ってみれば暴力がないため、「相手の言葉を受け取らなければダメージはない」とも言えます。(もちろん、暴言に傷つくこと自体は普通のことです。弱いからではありません。)
モラハラを受け続けることは強いストレスを感じます。そのストレスを減らすために、自分の感じ方を変え、相手の言葉に惑わされたり翻弄されない自分を作ることが一番のスルー方法です。
認知行動療法を学ぶことで、自分の思考パターンを理解し、ストレスを感じにくい思考パターンへ変えていくことができます。
この方法はモラハラを受けた初期の段階に行わなくてはいけません。モラハラは継続した被害により心が蝕まれ、次第に「自分の思考をコントロール」するほどの元気もなくなり、病気になってしまいます。この時には、休むことが真っ先に必要です。
認知行動療法を行っているクリニックもありますが、病院にかかるのは大げさだと思う人は、テキストでも学ぶことができますので活用してみるのも手です。
下の本はレッスン付きで、おススメの一冊です。
まとめ
毎日のようにモラハラ行為に付き合わされて、被害者の人はどんどんと消耗していきます。
早い段階で、相手の話を聞くことは無意味であることに気づき、対処することが必要です。
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