怒りが激しくて手が付けられない、突如としてキレられる、相手から貶められることを言われる…。
あなたの身の回りの厄介な人は、もしかすると自己愛性パーソナリティ障害かもしれません。
パーソナリティ障害とは、社会の中で文化的な行動様式から著しく偏った行動や考え方をすることで、本人や周りに困り感をもたらしているものです。
認知(ものの考え方)や感情の起伏、衝動性などが社会と大きくずれているために対人関係に衝突を生み出します。
そのパーソナリティ障害の1つに、自己愛性パーソナリティ障害(自己愛性人格障害)があります。
1.自己愛性パーソナリティ障害(自己愛性人格障害)とは?
自己愛性パーソナリティ障害とは、自己愛に問題を抱えているために、周囲の人間とのトラブルが絶えず、またかかわった人間をも病気にしてしまう恐ろしい障害です。
彼らは、自信過剰に見え、周囲の人から過度の注目や賞賛を得ることができると信じて疑わず、自分を特別な存在だと思い込んでいます。
しかしその裏には、わずかな批判にすら耐えることができない弱弱しい自尊心しかありません。また、他人への共感が著しく欠けています。
自己愛性パーソナリティ障害は、人間関係で問題を抱えやすく、仕事や勉学、金銭面など生活のあらゆる面でトラブルを引き起こします。
自分にとってふさわしいと考えているレベルの賞賛が得られなければ絶望し、周囲の人間に恵まれていないと考えます。そして、自分にとってふさわしい環境でないと考え、突如として仕事をやめてしまったり、人間関係を切り捨てたりします。
自己愛性パーソナリティ障害は自分を強く愛しすぎているのではなく、その全く逆、自分を愛することができないがゆえに起きる障害といえます。
彼らは理想的で空想的な自己像だけを愛し、本物の自分を愛することができない人たちです。
2.自己愛性パーソナリティ障害の特徴
症状の重症度は人によって様々ですが、下記のような特徴がみられます。
- 成果がなくても、自分が優れていると周囲から認められることを期待する
- 絶え間ない他人からの賞賛を求める
- 実績や才能を誇張する
- 自分の成功、権力を手に入れること、外見的な美しさ、特別な人脈を持つことなどの空想に夢中になる
- 自分は特別な人間であり、特別な人間とだけ付き合うべき人間だと信じる
- 会話を独占したり、自分が話題の中心になろうとする
- 劣っていると見なした人を侮辱する
- 人を利用することを厭わない
- 共感性が著しく乏しく、人の要求や感情を理解しようとしない
- 人からうらやましがられていると思い込んだり、他人へ過剰な嫉妬を抱く
- 傲慢、尊大な態度
- 自慢やおおげさな態度
- 素晴らしい持ち物を持っていると主張する(家柄、権力、ブランド物、立地のいい家や高級車など)
また同時に、批判を受けたり、恥ずかしいと思う場面に出くわすと次のような行動がみられます。
- 特別な待遇を受けないことに焦ったり苛立ったりする
- 対人関係に問題が生じたときには、怒りや軽蔑といった反応をする
- 他人を貶めて自分が優れているように見せかける
- 感情や行動をコントロールできない
- ストレスに対処したり、柔軟に対応することができず、不機嫌になる
- 不安、恥、弱さ、屈辱さと言った感情を内に強く秘めている
自己愛性パーソナリティ障害の人は他者に対して支配的であり、人を虐待します。
重度の自己愛性パーソナリティ障害では、人生の中で重要となる人間関係(友人関係、恋人や家族を持つなど)を発達させることに困難を伴います。
さらに人間関係において期待される役割(母親、父親、先輩、上司など)を全うすることも難しいと考えられています。
また、日常的な些細なことで恥や屈辱を感じやすく、その感情を隠そうとするため怒りや反発と言った行動で現れます。その心理プロセスは、理想化と脱価値化、否認や抑圧といった自我防衛機制(心理学用語)で説明がつきます。
防衛機制(ぼうえいきせい、defense mechanism)とは、危険や困難に直面した場合、受け入れがたい苦痛・状況にさらされた場合に、それによる不安や体験を減弱させるために無意識に作用する心理的なメカニズムのことである。
(引用:看護roo – 防衛機制)
3.自己愛性パーソナリティ障害になる原因は?
詳しい原因はわかってはいませんが、環境や遺伝的な要因などの様々な因子が複雑に合わさった結果、自己愛性パーソナリティ障害を発症すると考えられています。
その因子となるものは次のものであると考えられています。
- 不適切な養育環境
- 過度に崇拝される、もしくは過度に批判される環境。身近な人の尊大な態度、自己過大評価。小児期の虐待。不安定で信頼できない親に育てられる。親と子どものミスマッチングなど - 遺伝的要因
- 遺伝的に継承された特性 - 神経系
- 行動を司る脳内の機能
中には、生まれつき精神的に脆弱な子どもに過保護・過干渉、もしくはネグレクトと言った養育環境が合わさり発症すると考える人もいます。
海外の書籍では、愛着障害との関連性も指摘されています。
また、出生後の環境だけではなく、生まれ持った遺伝的要因や神経系のトラブルなども自己愛性パーソナリティ障害を発症する一因になると考えられています。
家族内に自己愛性パーソナリティ障害の人がいる場合、同一家族内での発症の確率が高くなることが分かっています。
自己愛性パーソナリティ障害と脳の構造異常の関連性に着目した研究もあります。(前頭前皮質という共感と思いやり、認知や感情制御などを司る領域の減少がみられる。)この研究によると、脳の構造異常が共感や感情制御能力に影響を与えているとしています。
3-1.いつに発症するの?
幼少期には、子どもは未発達な自己愛を持つために、ナルシシズムのような特徴をみせることがありますが年齢的なものであり、その子供が将来に自己愛性パーソナリティ障害を発症するというわけではありません。
しかし、自己愛性パーソナリティ障害は、10代から成人期の初期までに発症すると言われており、若いうちからその片鱗が現れます。30代・40代になってからいきなり自己愛性パーソナリティ障害になるということはないそうです。
自己愛性パーソナリティ障害の人は幼少期からその片鱗が見られ、青年期から成人期にかけて発症すると言われています。
もし、あなたがパートナーと出会った時すでに彼が成人していたのであれば、あなたと出会う前からパーソナリティ障害であったといえます。
その場合、自己愛性パーソナリティ障害のパートナーの使う「お前のせいで俺はこうなったのだ」という言葉は事実と異なります。
海外の専門的なサイトによると、一番早くて2歳の時から自己愛性パーソナリティ障害の症状がみられたケースもあるそうです。
遅い場合には18歳から症状がみられ、急速に悪化して発症したケースもあります。多くは、7~8歳以降から症状が現れると考えられています。
また、海外では「愛着障害」との高い関連性が指摘されています。そのため、乳児期の養育も自己愛性パーソナリティ障害が発症するかどうかに大きく影響を与えると考えられます。
3-2.どのくらいの人が自己愛性パーソナリティ障害になるの?
およそ人口の1%ほどが人生のある時点で自己愛性パーソナリティ障害に罹患していると考えられています。
アメリカではおよそ人口の5.3%の人が自己愛性パーソナリティ障害であると言われており、男女比は、男性の方が多く、全体の中の男性患者の割合は50~75%であると考えられています。
自己愛性パーソナリティ障害については、相手を病的な人間である、異常者であるというレッテルを貼るためにこの言葉を利用してほしくはありません。
この言葉を表立って使うことには非常に慎重になってほしいと考えています。
自己愛性パーソナリティ障害であるかどうかは、相手を侮辱するためではなく、その非道性や脅威性を知り、被害に気づき、ご自身を守り逃げるために利用して欲しいと思います。
あらゆる人を自己愛性パーソナリティ障害と決めつけ、多くの自己愛性パーソナリティ障害の患者を量産することを避けなくてはいけません。
4.自己愛性パーソナリティ障害の二次障害
自己愛性パーソナリティ障害を持つ場合、次のような二次障害がみられると言われています。
- 不安定な人間関係
- 職場や学校でのトラブル
- うつ病、不安障害
- 薬物やアルコールなどの依存症
- 自殺念慮など
社会溶け込むことができず、本人に自覚がなかったとしても生きづらさを抱えており、依存症や他の精神疾患との合併が極めて高いと言われています。
・自己愛性パーソナリティ障害患者の40%が不安障害にかかっています。
・自己愛性パーソナリティ障害患者の28.6%がうつ病、双極性障害に苦しんでいます。
・自己愛性パーソナリティ障害患者の40%以上が物質使用障害(アルコール依存症など)にかかっています。
他のパーソナリティ障害(境界性パーソナリティ障害、反社会性パーソナリティ障害、妄想性パーソナリティ障害)との併発も知られています。
自己愛性パーソナリティ障害と反社会性パーソナリティ障害を併発したケースは「悪性自己愛」に分類され、最も危険な組み合わせであると言われています。
5.モラハラと自己愛性パーソナリティ障害の関係<チェックリスト>
モラハラをする人の中には、自己愛性パーソナリティ障害を抱えている人がいます。
特にモラハラ被害者の被害が甚大なケースには、この自己愛性パーソナリティ障害が原因である場合が多いでしょう。
自己愛性パーソナリティ障害をする人が家庭内にいると、家庭内の他の人たちもみな何らかの障害や病気が生じると言われています。
モラハラの原因が自己愛性パーソナリティ障害であったら、家族総倒れになる前に何らかの手を打たなければなりません。
自己愛性パーソナリティ障害に当てはまっているかどうか気になる方は、次の項目をチェックしてください。
5-1.結婚してから突如変貌した
パートナーが自己愛性パーソナリティ障害の人であった場合に多いのが、「結婚」「出産」「マイホームの購入」といったライフイベントのタイミングで、まさに人が変わったかのように変貌を遂げるケースです。
よく言われる言葉に「(本性が)結婚前に分からなかったの?」がありますが、相手が自己愛性パーソナリティ障害の人であれば、結婚前に見抜くことは困難を極めます。
彼らは、ターゲットを手に入れるために「ラブボミング」という心理テクニックを用い、結婚前には全く違う人物に成りすますことができます。
5-2.自己愛性パーソナリティ障害に気が付くきっかけが「話が通じない」だったケース
自己愛性パーソナリティ障害の人は、そもそも話し合いが成立するような対等な関係を望んでいません。
「納得できるように説明しろ!」と言いながら話を聞く気はありません。
さらに、相手を見下して自分だけが正しいと思っているので、話し合いを通じて自分の意見が変わることもありません。
私は元夫のモラハラやパーソナリティ障害を知る前に、いつも思っていたことに「話し合いができない」「話が通じない」というものがありました。私以外にも、気づくきっかけが「話し合いの難しさ」であったケースが多くあります。
もし、どんな労力を割いたとしても、あらゆる方法を試してみても相手と「話し合うことが難しい」場合は、自己愛性パーソナリティ障害を疑ってみたほうがいいかもしれません。
5-3.外と家庭内で見せる顔がまるで別人
とても外面がよく、外の人に見せる顔と、家庭の中で見せる顔が全く別の人のように見える場合には、もしかしたら自己愛性パーソナリティ障害かもしれません。
よくモラハラ夫のタイプに、「店員に対して横柄」であるという項目が挙げられることがありますが、このタイプに当てはまらずに、外ではたいそう紳士的にふるまうモラハラ夫がいます。
自己愛性パーソナリティ障害には、極端な二面性があり、「ターゲット」と「それ以外の人」に見せる顔が異なるという特徴があります。
「ターゲット」に対しては、見下して暴言をぶつけるなどする一方で、「それ以外の人」に対しては、社交的で親切、誰からも慕われるタイプに変わります。
社会的地位もソーシャルスキルも高いタイプのモラハラ夫は、もしかしたらこの自己愛性パーソナリティ障害が根底にあり、極端な二面性を演じ分けているかもしれません。
5-4.言葉巧みに人を操ったり、洗脳したりする
自己愛性パーソナリティ障害の人は、カリスマ性があり、時に多くの人を惹きつけることがあります。
ソーシャルスキルが決して低くないタイプのモラハラ夫は、自分をうまく見せることに長けており、人からどう見られるかを意識して行動を変えることができます。このタイプの人は、言語スキルも高く、言葉を巧みに利用して周囲の人を欺いたり、操ったりします。
外の人との関係を見るときに、モラハラ夫の周囲に取り巻きのような人がいるかどうかを注目してみてください。
そしてその人たちが、モラハラ夫の望むようにふるまっていたり、モラハラ夫の言葉を代弁していたり、一緒に攻撃を仕掛けてくるようであれば、モラハラ加害者によって操作されている「フライングモンキー」である可能性があります。
フライングモンキーとは、自己愛性パーソナリティ障害の人の周囲にいる、モラハラ加害者を庇ったり味方をする取り巻きたちのことを言います。
彼らは、自己愛性パーソナリティ障害の人の嫌がらせに加担して、一緒に攻撃を仕掛けてきます。
現実的にはモラハラ加害者が大したことがなくても、大勢の取り巻きの味方がいることで、攻撃性が増したり、悪い評価が伝染したりして被害が大きくなるため、このフライングモンキーは自己愛性パーソナリティ障害の人以上に厄介なこともあります。
5-5.心理テクニックを心得ている
自己愛性パーソナリティ障害の人である場合、攻撃すらも巧みで被害者が被害に気が付きにくいという特徴があります。被害者自身が、罪悪感を覚えていたり、逆に自分が加害者だと誤って認識させられることもあります。
フライングモンキーに攻撃させる一方で、自分は味方のようにふるまったり、飴と鞭を使い分けるなど人の心を掌握するテクニックを心得ています。
人を攻撃する手口には以下のようなものがあります。
- ガスライティング
- 投影性同一視
- ダブルバインド
- ラブボミング
- トライアンギュレーション
6.自己愛性パーソナリティ障害のモラハラ加害者は治る?
自己愛性パーソナリティ障害の画期的な治療法はない
残念ながら、自己愛性パーソナリティ障害の人への画期的な治療法はなく、臨床現場でも忌避される傾向にあり、非常に治りにくいと考えられています。
自己愛性パーソナリティ障害の人の治療薬として承認された薬は海外にもありません。
さらには、自己愛性パーソナリティ障害の人は、その障害のせいで彼ら自身に悪い影響があったり、生きづらさを感じるまで自分に治療が必要ではないと考えています。
治療を求めた時ですら自己愛性パーソナリティ障害の治療ではなく、うつ病などの別の治療を求めると言われており、本質的な治療に結びつくこと自体が奇跡だと言えるでしょう。
自己愛性パーソナリティ障害の人と出会ってしまった場合によく言われるのが「関わらずに逃げろ」ということです。海外の多くのサイトでも、自分自身で相手を治療しようとしないでくださいと書かれています。普通の人が治すことができるような相手ではありません。
自己愛性パーソナリティ障害は関わってはいけない人たち
自己愛性パーソナリティ障害の人の側にいれば、遅かれ早かれ人生が破滅させられます。
自分のことしか考えることができない自己愛性パーソナリティ障害の人に、いいように利用されるだけされて、利用価値がなくなれば捨てられます。
自己愛性パーソナリティ障害の特徴がある人には近づかないこと、関わっていることに気づいたら、できるだけ早めに離れることが必要です。
結婚相手やパートナーが自己愛性パーソナリティ障害であった場合は、「パニック障害」や「不安障害」を発症する確率が高くなることが分かっています。
結婚生活はアップダウンの激しい不安定なスタイルとなります。
被害者は、自己愛性パーソナリティ障害の人からの嫌がらせや攻撃を受けていないときでも安心することができないため、常に緊張状態にあり、次第に心身への症状が出始めます。
そのため、多くの被害者は、被害を自覚するだいぶ前から心身の不調に見舞われていることが多いと言われています。
被害を自覚することも難しく、長期間被害を受けていても、自分が被害者であることの自覚が持てないケースも少なくありません。
もし、被害に気が付くことができたのなら、あなた自身に洗脳を解く力があったことの証明であり、自身の力を信じて逃げ出してほしいと思います。
7.自己愛性パーソナリティ障害の末路は?
7-1.ターゲットに逃げられると次のターゲットを見つける
自己愛性パーソナリティ障害は利己的であるため、長い付き合いをすることが難しく、短期的に出会いと別れを繰り返します。
自己愛性パーソナリティ障害の人は、人間関係において一貫したパターンを繰り返し、ターゲットが被害から逃げると追いかけるか、次のターゲットを見るけることもあります。
自己愛性パーソナリティ障害の人は常にターゲットを必要としているため、ターゲットがいなくなれば、同じ集団や環境の中から次のターゲットを見つけるだけで、虐待行為は繰り返されます。
7-2.最終的に孤立する
自己愛性パーソナリティ障害は、刹那的な人間関係を繰り返し、年を取るごとに人間関係が狭まり、最終的には孤立すると言われています。
自己愛性パーソナリティ障害の人は、幼少期から継続した友人関係を持つことが難しいと言われており、長い付き合いの友人がいないのが特徴です。
また幼いころには付き合いがあったものの、大きくなるにつれ友人たちが成熟してくると自己愛性パーソナリティ障害の人との関係がおかしいことに気がつき、ある日突然縁を切られることもあります。
8.発達障害との関係は?
自己愛性パーソナリティ障害と発達障害はイコールではありません。
インターネット上では、モラハラの原因に「発達障害」がよくあげられています。そして同時にモラハラの原因を自己愛性パーソナリティ障害だという見識も多くあります。
すると、自己愛性パーソナリティ障害=発達障害であるような見方ができてしまいますが、自己愛性パーソナリティ障害と発達障害には大きく異なる点がいくつかあります。(以下の記事に書いています)
そのため定型発達にも発達障害にも自己愛性パーソナリティ障害はいる、という考え方が正しいのではないかと私は考えています。
9.自己愛性パーソナリティ障害を予防するためにできることは?
自己愛性パーソナリティ障害を予防するために何をしたらいいのかはハッキリと分かっていません。ただし、次のようなことは効果があると言われています。
- 子どものメンタルヘルスの早期治療
- コミュニケーション、葛藤、精神的な苦痛への適切な対処法を学ぶ
- セラピスト、ソーシャルワーカーへの相談、子育てへの介入
10.子どもへの影響は?
もし、配偶者に自己愛性パーソナリティ障害の疑いがある場合には、特に注意をして子育てをする必要があります。
まず、自己愛性パーソナリティ障害には遺伝的要因が指摘されているため、遺伝的に自己愛性パーソナリティ障害になりやすい気質であるかどうかを見なくてはいけません。
次に、子育て環境では、愛着障害による高い関連性も指摘されているため、乳児期の子育てが重要になります。
乳児の頃の子どものニーズを叶えてあげることは、自己愛性パーソナリティ障害の発症を抑えてくれるかもしれません。(これについては、データがあるわけではありませんが、もし論文などが見つかりましたら紹介したいと思います。)
また、7~8歳ころから症状がみられることが多いため、小学校に上がってからは、同年代の子どもに見せる顔がどういったものであるか、友人との付き合い方が一方的ではないかなどを見る必要があります。
11.親が自己愛性パーソナリティ障害の場合は?
自己愛性パーソナリティ障害やナルシストの親は、子どもの身体的、心理的、感情的なプライバシーを尊重しません。子どもの日記を読んだり、友人との手紙やメールを見たり、部屋を探すかもしれません。勝手に子どもの個人情報を他人に開示し、子どもを困らせます。
子どもはごく一般的な成績や身体能力であったとしても「恥ずかしい」「出来の悪い」とレッテルを貼られることがあります。
子どもが自己主張をする年になると、批判的になり、子どもに対して強い嫉妬心を抱きます。
また、自己愛性パーソナリティ障害の親は、我が子を差別し、「愛玩子(ゴールデンチャイルド)」と「搾取子(スケープゴート)」に分けて子育てすることが特徴的です。
トライアンギュレーションにより子どもたちを競わせ、子どもたちの仲を分断し、支配に利用します。
- 子どものプライバシーを尊重しない
- 子どもの個人情報を勝手に人に開示する
- 子どもを恥じる
- 子どもに嫉妬深く批判的
- 子どもを見捨てる
- 兄弟間で差別する
-
子どもと競争する
まとめ
自己愛性パーソナリティ障害は年を取るほど悪化していくと言われており、また近年その数が増加していると考えられています。
自己愛性パーソナリティ障害からの被害に気がついたのであれば、できるだけ早い段階で専門家の知識を頼り、逃げ出すことをオススメします。
参考サイト:https://www.choosingtherapy.com/narcissistic-personality-disorder/
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