私のモラハラ体験談では、私自身の結婚生活中に夫から受けたモラハラ体験を紹介しています。どれも当時は、モラハラだとは思っていなかったことばかりですが、モラハラエピソードには尽きることがなく、書き出してみればきりがないほどです。こんなにもエピソードに事欠かないという事実に私自身が一番驚いています。
私と同じように今まさにモラハラ被害に遭われており、しかもそのことに気づいていない方々に向けて、私のもらはらエピソードを通じて「もしかして私も…」と気づいてもらえたらと思い発信しています。
今回は夫からお願いされるときの口調についてです。
私のモラハラ体験談 ~夫からの頼み事は「○○するように」~
皆さんは、夫婦間で頼み事をするときにどんな風にお願いしますか?
「ゴミ出しをお願い」「机を片付けてちょうだい」「運転をしてもらえるかしら」このように、夫婦間でも「お願い」や「ちょうだい」といった言い方をしたり、「してくれる?」という意思を確認する言葉を使います。
しかし、私の場合、夫から何か頼まれるときによく言われていたのが「〇〇するように」というフレーズでした。
「〇〇するように」という言い方からはどんな印象を受けるでしょうか?
すでにやると決まっているような印象を受けますよね。お願いをされる方の意志など関係がないように聞こえます。「やる」か「やらないか」という選択肢は、依頼された側には最初っからないのです。
「やる」と決まっていることを伝言したくらいの印象を受ける言い方です。
お願い事というよりは、「〇〇すべき」という断定的な言い回しに聞こえますし、何かをやってもらうというよりも、上司が部下に仕事を振り分けるかのような威圧的、機械的な印象も受けます。
その口調の裏には明らかに、「上下関係の上の立場の者が下の立場の者に指図(命令)をする」という意識を感じます。
家の中では上下関係をハッキリさせたがるモラハラ加害者
夫がお願い事をするときに「頼めるかな?」とか「して欲しいんだけれど」といったことではなく、「○○するように」という言い方を好んで使っていた理由は、夫婦間の上下関係をハッキリとさせるという目的があったのではないかと思っています。そして、こういったフレーズは家の中でよく使われていました。
「アイロンをかけておくように」とか「子どもたちをお風呂に入れておくように」といったことです。
また、自分が上の立場であると思っている人が、下の立場の人に対してわざわざ「お願い」というはずもありません。
夫にとって私はわざわざ「お願い」という言葉を付け加える必要もない存在だったのでしょう。「妻」という人格のある一人の人間という扱いではなく、機械的に家事と育児をこなし、必要があれば適宜命令をし、より家の中を快適に保つために動かすヒューマノイドだったのだと思います。
家の外では、真逆のキャラクターになる
一方で、一歩外に出れば「尻に敷かれる夫」を演じていて、私以上に子どもの世話をし、妻を休ませよく働く夫になりきっていました。家で言葉一つで妻に何でも言うことをきかせようとする態度と全然違っていたのです。
それを見た義両親からは「息子(夫)をもっと休ませてあげてくれ」と言われていました。本当は家の中ではしっかりと休んでいて言葉一つで自分の希望がなんでも叶う空間だったので、むしろ快適な暮らしだったのではないかと思っています。
しかしそういった様子は一切外では見せていなかったので、傍から見れば「何もしない妻から虐げられているのは夫の方」だと思われていたのだと思います。こういった印象操作をするために、わざと外では「よく働く夫」を演じるのにはウンザリしました。
特にこういう印象操作は高齢の人に対して受けが良く、本来の自分以上の自己像を賛美してもらえるため、旅行先の旅館、親戚関係の集まり、地域のふれあいセンターなどといったところでよく見せていました。
夫自身も印象操作を故意にやっていたことが判明
夫の狙いは、「何もしない妻」と「よく働く夫」を作り出し、本当とは違う結婚生活を事実にしたいということでした。あわよくば、自分に同情の目が集まればなおいいと思っていたでしょう。
そして、これらの演技は意図的にやっていたということが調停の場で判明しました。
夫が提出した主張書面には「家事も育児も夫である自分がやっていた」ことになっていたからです。(さらには私は子どもを虐待していたことになっていました。)
かいがいしく子どものオムツを替える夫、子どもを可愛がる夫の姿は、子どものためや父親としての義務ではなく、何もしない妻を作り私を貶めるための目的にすぎなかったんだ、とこの時に気づきました。
子どもを大切にする夫の一面は離婚をためらう要素の1つではありました。しかし、私が見ていた理想的な父親の姿は、実際は子どもへの愛情とは違ったものだったのかもしれません。
モラハラ夫の厄介な演技力
私は、モラハラ夫の厄介なところは「嘘つき」であるところだと思っています。つまり堂々と外でも家の中と同じキャラクターを演じていれば、彼がとても厄介な人物で関わらないほうがいい人であると分かります。夫の周りにいる親切な人からは「あの人から逃げたほうがいいよ」とアドバイスをもらえたかもしれません。
しかし、外と中とで全く別のキャラクターを使い分けていた夫は、外では普通の人以上に賛美される人でしたので、結婚前に「あの人はヤバイ」と見抜いて私にアドバイスをくれる人もいませんでした。
さらには、被害に遭った私がいくら「本当の夫の姿」を訴えても誰も耳を傾けてくれなかったのです。
まとめ
本当の夫は家庭に君臨する王様のように、偉く尊大な振る舞いをしていました。
そんな夫の本性がこの「○○するように」というフレーズによく表れていると思っています。
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