モラハラ夫と別居、離婚をしたことで、私の生活は大きく変わりました。それこそ、人生が変わりましたし、自分がもう一度生まれ変わったかのような新しい世界が広がっています。
夫と結婚したことでモラハラ環境に置かれ、その環境が当たり前だった私にとって、モラハラのない世界はパラレルワールドに来たかのような新しい世界のように感じました。結婚前の世界に戻っただけのはずなんですけれどね。
離婚後、私の生活がどうなったか、そして私はこれからどうしていきたいかを綴りました。
離婚を通じて相手への期待はゼロになった
夫側から離婚を告げられ、その理由は「妻から虐待をされ、うつ病になった」と言われました。しかし、結婚生活では職場の上司との折り合いが悪く、そのせいでうつ病を発症したとし、職場には診断書を提出、異動願も出していました。
結婚生活で私が考えていたのは、どうやってお互いが気持ちよく折り合いをつけた状態で生活が送れるかということでしたが、残念ながらその方法は見つからないままでしたし、言葉を尽くせば相手に私の気持ちが伝わるということも、離婚問題を通じても叶いませんでした。
離婚紛争時は、相手からの嘘の陳述書について、「そういうことはなかった」と訴えましたが、夫側がそれを撤回したり、謝罪することはありませんでした。私もそこにはこだわらず、離婚成立と子どもの権利を守ることを重視しました。
離婚問題を通じて私が変わったことがあるとすれば、夫に少しでも変わるのでは、通じるのでは、ということは現実的にあり得ないということがハッキリと分かったこと、夫にはもう何一つ期待をしないということです。
調停員や弁護士から言われた相手に謝罪をさせることの無意味さ
私は夫からの「虐待があった」という嘘がどうしても許せず、調停の場で謝罪を求めました。
しかし、弁護士も調停員も「それは難しいでしょう。」と言う返答でした。
特に弁護士からはこう言われました。
こういったケースで調停や裁判で相手に謝罪を求めることは良くあります。しかし、それは非常に難しい。
本当に悪いと思っている人は自ら謝罪をしてくる、悪いと思っていない人に悪いということを自覚させる方法はありません。
いくら裁判でも、謝罪をさせることはできません。お金で解決するしかない。だから慰謝料があるのです。
離婚紛争では、相手が「暴力、借金、不倫のオンパレード」と言う人もいるそうで、そういう人をたくさん見てきている調停委員や弁護士は謝罪を期待することを最初っからしていませんでした。
謝罪を要求するということは、自ら非を認めて誠実な対応をしてくれる人物であるという期待があるからです。
そういう次元に無い人物にいくら謝罪を求めても無意味ですし、時間の無駄です。そのことを調停委員や弁護士はよくご存じでした。
つまり家庭裁判所は、結婚生活よりも一層、相手の本質が見える場所なのだと思います。
家庭裁判所で明らかになったのは、私と夫が第三者を入れても話し合いが難しいという現実
離婚問題では、お互いが真逆の主張をすることはよくあるそうです。
結婚生活を締めくくる最後くらい歩み寄り、平和的な解決ができるほうが良いと思っていましたが、まとまるどころか泥沼になり、相手の嫌な部分がより見えた離婚紛争でした。
そして何よりも、調停委員や弁護士という第三者を入れての話し合いであり、かつ法的な根拠をもとに話し合いを進めていても、解決できる落としどころを見つけることは困難でした。
この人といくら話し合いを重ねても穏やかな生活を手に入れることができなかった原因など、結婚生活の問題点が何だったのか、調停の場でようやく認識できたように思います。
離婚によって得たもの
自分の人生を取り戻した
価値観は人によって違うもの。全世界の人と価値観を共有することはできませんし、見ず知らずの人と価値観をすり合わせる必要もありません。
私の場合、価値観のすり合わせをできない相手が、元夫だったというだけです。
これが家族であれば、気持ちの上でも生活を共にする上でも、そうはいかないでしょう。
家族である以上、話し合いをして、価値観のすり合わせをしなくてはならない場面もたくさんあります。
しかし、他人であればその必要はありません。
夫婦は離婚をすれば赤の他人です。その相手と価値観が違うことを悲観したり、相手に怒ったりする必要はありません。
離婚して一番得た利益は、相手の価値観に100%合わせ、自分の価値観を無くすような人生をこれ以上送らなくてもよくなったことだと思います。
相手に100%合わせるということは、自分の人生を奪われるということです。私は離婚をしてようやく自分の人生を取り戻すことができたと感じています。
怒鳴られない、穏やかな気持ちで過ごせる日々
モラハラ環境に居続けると、いつの間にかモラハラがあることが当たり前になり、怒鳴られること、相手の機嫌をうかがい続けること、相手の帰宅に怯えるようになること、落ち着かず腰を下ろして休むこともままならないこと、自分の居場所を探すために家の中をうろうろすることなどにも疑問を感じないようになります。
またモラハラ環境では慢性的なストレスから心を守るために思考がマヒすることもあります。
そのためモラハラ環境に長期間居続けた人は、自分がおかしな環境にいることに気が付かなくなります。
私もまさにその状況におかれ、相手から怒鳴られることは「私が悪いから」だと思ってしまっていました。
モラハラ加害者がいない環境は、穏やかで気持ちのいい毎日が繰り返されます。
それは奇跡のような日々です。
モラハラ離婚で後悔している人はいない
SNSやブログでモラハラ配偶者と離婚ができた方々はみな離婚を後悔していません。
しかし、「もっと早くに離婚をしておけばよかった」という多く方はいます。
別れてよかった、でももう少し早くに別れることができていれば、人生のやり直したできたかもしれない…そう思う方が多くいらっしゃいます。
モラハラ被害者にとっての離婚は、否定され、傷つけられ、決定権を奪われ、自分の人生を奪われた被害者が、自分の人生を取り戻すプロセスです。
いま、被害に遭われている方がどうか「モラハラのない人生」を取り戻すことができますように。
これからどうするか
時間が経つにつれ、相手から人格まで否定されたことや、ありもしない罪を押し付けられたことなどの傷も癒えていくでしょう。
私がこの先も気にしなければいけないことは、夫はそういう人間であるということ、その1点のみです。
私が結婚前に夫の性格を見抜けなかったのは、「そんなことをする人が自分の身の回りにいるわけがない」と言う甘い考えが元になっていたと思います。
この先、夫が反省したそぶりを見せたり、同情を引くようなことを言ってきても、それは本心ではなくこちらを騙す目的があるということを見抜かなくてはなりません。
そうして、これから未来へのモラハラ被害を無くしていくことこそ、私がやるべきことであると思っています。
コメント