モラハラをする人は自己コントロール感が低く攻撃性が高い

モラハラをする人は自己コントロール感が低く攻撃性が高い

あなたの周りのモラハラ加害者は例えばこんな言葉をよく口にしませんか?

「お前のせいで」

「お前が俺を怒らせるんだ」

「お前が悪い」

モラハラをする人は、他責的で自分の行動の原因を他者に求めます。

自分で自分をコントロールせずに、自分の行動の原因となる他者の行動を変えれば、自分の行動が変わると思っていて何がなんでも人のほうをコントロールしようとします。

モラハラをする人が他責的なのと、彼らの攻撃性には深いかかわりがあることが分かりました。

目次

モラハラをする人がなぜ他責的なのか

①人に相談しない

人に相談をすることには5つの効果があると言われています。

① ストレス発散効果。ガス抜き効果。
② 対処法が示される
③ 頭の中が整理される
④ 自己コントロール感が得られる
⑤ 問題が解決される

(参照:学びを結果に変えるアウトプット大全

この中の4番に注目してみてください。

人へ相談する原動力の源は自分の悩みを具体化し、それに対処しようとする意志がもとになっています。

悩みの原因には、なにかしら自分ではコントロールできないもの(環境や他人など)が含まれていて、それに対してストレスを感じているはずです。相談することで、自分が陥っている状況、そしてその時に今自分が何をしているか、自分が本当は何がしたいのか、どうしたいのかを整理することができると考えられます。対処法を知れば、ストレスに対して策を講じることができ、自己コントロール感を高めることができるでしょう。

また一人で悩んでいるときには、できていなかったことばかり焦点が当たっていたけれど、人への相談を通じて「今できていること」に目を向けることができるかもしれません。さらには、今できていることに加え、自分の力ではどうにもならないことを明確にすることで、道が開けることもあります

モラハラをする人は相談できる友人がいないという特徴があります。人間関係がうまくいかないということに限らず、人に心を開けないことで自分の弱みをさらけ出すことができない場合もあります。

人とのかかわりが希薄なため、自己の悩みをアウトプットする機会が少なく、自己コントロール感を感じる機会が少ないのではないかと考えられるのです。

②自己コントロールをしてこなかった

多くのモラハラをする人は、かつてはモラハラを受けていた被害者であったと言われています。モラハラを受けている環境では自分で自分のことを決める自己決定権を持っていません

たとえば、多くの被害者は加害者に自分のことでも許可をもらわなければそれを行うことはできません。美容院に行くことや歯医者にかかること、必要なことにお金を使うこと、誰かと会うために外出することといった日常的なことですら加害者の許可が必要な場合があります。

また、相手のモラハラは被害者の行動によって回避することができません。加害者の機嫌次第でいつでも始まり、またそれを収めるのも加害者の機嫌次第で、長く続くこともあれば突如としてモラハラが終了することもあります。

幼いころの課題や目標についても、親によってコントロールされ、課せられた課題をただただこなしていた場合は、いくら目標を実現できていたとしても「自分で決めた」ことでないことをさせられていただけでは自己コントロール感を満たしてはくれなかったでしょう。

このように自分で自分や周囲をコントロールするという力を与えられてこなかったモラハラ加害者は、大きくなってもなお、自分で自分をコントロールする力を持っていない可能性があります

③自分で自分をコントロールすることに不安がある

望む結果を得るために自分自身を変えていくことができる人は、柔軟的にいろいろな問題に対応することができ、ストレスを減らすことができます。しかし、「〇〇であるべき」と言う思い込みが強い人は、自分の望みを得るために自分を変えていくことに強い不安や葛藤を抱えることになります。

モラハラをする人は、「○○すべき」と言う考え方をする人が多く、社会的規範や自分の中の絶対的なルールの方に合わせることを優先させるため、自分で自分を変えることが難しいのだと考えられます。

自己コントロール感は攻撃性を弱めるという研究データがある

集団からはじかれた場合であっても、コントロール感を得られる場合は攻撃性を弱めるということが研究から分かっています。

無差別殺人などの犯人は社会から孤立感から攻撃性が生じるという分析もあるようですが、コントロール感を得ることで、社会的排除に対する攻撃性を弱めることができるようです。

まず、集団の中で仲間と仲間外れにされた人をつくります。そして彼らに耳障りなノイズを聞かせます。その後、第三者が食べる辛いホットソースを被験者が適量だと思う分だけ取るように指示します。ホットソースの量が攻撃性を表しています。ノイズをコントロールできないグループ(コントロール感の得られないグループ)は、他のグループと比較して4倍以上の量を取ったそうです。反対に、仲間外れにされかつノイズをコントロールできるグループは他のグループと比べ攻撃性の高さは見られませんでした。

2006年に行われたWayne A. Warburton, Kipling D. Williams, David R. Cairnsによる実験

モラハラをする人たちの高い攻撃性は、自己コントロール感がなく他責的なことが一因となっているとも言えます。

モラハラ加害者は自己コントロールの成功体験が無い

自己コントロール感は、実際に自分をコントロールできているかどうかよりも、そう「本人が感じている」という気持ちの方が大事だと言います。つまりは自己コントロール感と言うのは「コントロールできる」という客観的な事実ではなく、本人の感覚の問題であるのです。

自分の感情や機嫌をコントロールできたことがあるという体験がある人は、自己コントロール感を失っているときに、自分の精神的な不調を自覚することができます
一方で、自己コントロールの成功体験がない人は、自分の感情や機嫌をコントロールできないことが「当たり前」であるので、自分の状態を自覚することが難しくなります

自分で選択する権利があり、コントロールができるという感覚を持つことはとても大切なことです。

モラハラ加害者は、かつて被害者であった時から現在加害者である今においても自己コントロールの成功体験が無いのではないかと考えられます。そのためにストレスを感じやすく、攻撃性も高く、彼らのモラハラが引き起こされる原因の一つになっていると考えられます。

モラハラを止めるためには、自分で自分の人生をコントロールしていく感覚を身につける必要があるのではないでしょうか。

私の体験談

私が夫と暮らしていた時、夫親族との集まりで夫が体調が悪くなっても言い出せずに、集まりが解散した後に私たちに当たるという場面が何度かありました。誰にも自分の体調を気遣ってもらえなかったことが夫の怒りの原因ではなく、体調を理由に集まりに参加しない、集まりを早退するといった自己決定権を持っていないことが原因だったのではないかと私は感じています。

被害者もコントロール感を取り上げられることで高ストレス下に置かれる

また、モラハラ被害者は加害者からルールの押し付けや自己決定権などを取り上げられ、自己コントロール感を奪われます。この結果、ストレスを自分でコントロールできない状況が生み出されると考えられます。

そして自分でも気が付かないうちに、怒りっぽく攻撃的になっている可能性があることに注意しなくてはいけません。

自己コントロール感を身につけることはモラハラ改善につながる

モラハラをする人の攻撃性を収めるためには、怒りっぽいのを性格のせいであると捉えるのではなく(性格を変えようとするのではなく)、自分で自分の人生を決定できるという感覚を養うことが大切になると考えられます。

そのためには、

  1. 自分のことをよく知る
  2. 自己コントロールの方法を学ぶ
  3. 自己コントロールの成功体験を積む

ことが必要です。

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