私のモラハラ体験をエピソードごとに紹介しています。(思い出したものから書き留めているため、前後関係などが正しくない場合もあります)
モラハラ被害に遭っている人は似たような経験をされている可能性が高いので、ご自身のエピソードと比較してみていただけたらと思っています。
私のモラハラ体験談~「口が臭い」はユーモア?~
子どもが自分でスプーンを使って食べるようになってからしばらくたったくらいの頃、熱いものを自分で覚ますことが得意ではなく食べようとしなかったので「こうたべるんだよ」と子どもに覚ます様子を見せながら食べさせていました。
スプーンに乗った食べ物をフーフーと冷ましていた時です。
夫が突然「お前、口くっさ!」と言ってきました。夫は私がフーフーとした息が臭いと指摘したのです。
私が「ごめん、臭かった?」と聞くと「冗談だよ!」と言いながらギャハハと大声で笑いだしました。
本当は臭くないけれど、そういえばこの場が和み(元々険悪な雰囲気でもないんですが)笑いが起こると思ったようでした。
子どもに食べ方を教えているときに横から邪魔をしてくるようなことをしたり、人を傷つけることを冗談だということに腹が立って「そういうことは、今言うべきことでもないし、傷つくからやめてほしい!」と語気を強めて言いました。すると、「こんなことで怒るなんて、おまえはおかしいわ!ユーモアがない!俺の方が傷ついた!」と言われました。そしてこのエピソードは、いつものように夫の電話で義両親に伝えられました。
義両親も夫と同じく「あなたにユーモアがない」「息子(夫)は悪くない」といった
後日、夫の仕事中に家に来訪した義両親からは、「あなたにはユーモアがないから、もっと息子(夫)からユーモアを学んだほうが良い」と言われてしまいました。あくまでも、夫のやっていることはユーモアであり、それを理解できないのは私にユーモアのセンスがないからだということでした。
確かに思い返してみると、義母はよく義父に「口が臭い!」と言っていました。そしてそれを聞いた夫も大声で笑っていたので、夫や義両親にとって「口が臭い」というのは一種のコミュニケーション手段であり、家族みんなが笑う鉄板のネタだったのだと思います。
しかし、それは義父が「口が臭い」と言われることを容認していたから成り立っていた「笑い」であったはずです。そしてまた、義父もそれがネタであるということを分かっていたから容認できていたのだと思います。
今までにそういったやり取りも経験もなく、突然「口が臭い」と言われてしまったら、それが冗談で言っているのか、本当に口が臭いと思っているのかは言われた方は分かりません。そして私は「口が臭い」という言葉はデリケートな話題であり、人前で言われれば言われた方は傷つく言葉だと思っています。
さらに子どもに食べ方を教えているときであり、冗談を言うような場面でもありませんでした。
なぜ、夫はこの場面で「口が臭い」と言ったのか?
母親が子どもにしつけをしていたり、何かを教えているときにわざと横やりを入れて「母親の言葉を台無しにする」ことで、母親を貶めるのもモラハラの一種なのではないかと思います。
こういった経験を繰り返すことで子どもは母親の言うことをまともに聞かなくなり、しつけができない状態を作り出すことになってしまいます。そして言うことを聞かない子どもを見て「母親のしつけが悪いからだ!」と言うのです。こうして「ダメな母親」を作り出すことに成功し、子育てを通じてどんどんと家庭内の母親の立場を低くすることができるからです。
妻にダメなところがない場合では、モラハラ夫は妻のダメなところをわざわざ作りだすことをします。子育ては母親である妻がやるべきものだという考え方があるモラハラ夫の場合、子どもの悪いところはそのままは妻の悪いところであると置き換えることができます。子どもに悪い行いをさせ、しつけもできない「ダメな母親」を作り出すのです。
モラハラ夫は、妻に対して最もダメージを与えられるタイミングや方法を、実によく見分けています。
ついに夫から謝罪の言葉はなかった
そしてこの件は、「私にユーモアがないから」で片づけられ、夫の行為はユーモアだと正当化され、ついに謝罪の言葉を聞くことはありませんでした。
そんな夫を義両親も援護していたのも反省できない一因だったと思います。
私はこの件を大きな問題にはしたくはありませんでした。間違って言ったことであれば「ごめん、もうしないから」の一言があれば、その場で簡単に片付く程度のことであると思っていたからです。そして、それで私自身もこのケンカの内容を忘れてしまっていたでしょう。その程度の話、その程度のつまらないことでした。
しかし、今もなお、このケンカのことをよく覚えています。その原因は、夫の態度により、この問題がきちんと清算、消化できなかったからであると思っています。
こうやってモラハラ夫との衝突は清算されないまま蓄積していくのです…。
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