【離婚調停】東京家庭裁判所で妻が夫に刺される事件が発生

【離婚調停】家庭裁判所で妻が夫に刺される事件が発生

おそらく調停の日だったのでしょう。夫婦がそれぞれ家庭裁判所に足を運び、そこで話し合いが行われるはずでした。しかし、手荷物検査前で待ち伏せしていた夫に、到着した妻が刺されてしまうという事件が発生してしまいました。

事件の詳細は、下記から↓

家裁内で女性が刺され死亡 夫を殺人未遂容疑で逮捕(朝日新聞デジタル)

その後、女性は死亡が確認されました。

家庭裁判所で刺された女性死亡 離婚調停中の夫を逮捕(NHK NEWS WEB)

さて今回の事件は、家庭裁判所であろうともパートナーからの暴力の被害に遭う可能性があるということが浮き彫りになりました。

調停の場で、パートナーから暴力の危険にさらされる可能性はあるのでしょうか?調停ではどんな対応が取られているのが、現状をまとめてみました。

目次

調停の場では、お互いが顔を合わせないように配慮してもらえる

調停の場では、基本的に双方が順番に入れ替わり部屋に入り調停委員と話をする形式のため、お互いが顔を合わせる機会はほとんどありません。

双方の待合室も別の部屋が設けてあり、待ち時間や部屋の出入り時でも顔を合わせることはありません。

お互いが顔を合わせるのは次の3パターンです。

  1. 待合室に行くまでのどこかで顔を合わせる、もしくは帰るときのどこかで顔を合わせる
  2. 第一回目調停の場で、調停委員から説明を聞くとき
  3. 調停が成立し、調停証書にサインをするとき

調停では、調停を申し込む書式に「暴力の有無」を記入する欄があります。暴力の危険性がある場合は、お互いが顔を合わせないよう時間をずらすなどし、配慮をしてもらえます。また、暴力がない場合であっても、精神的に不安定になるなどと言う理由で、お互いが顔を合わせないように配慮をしてもらえます

そのため、一般的に双方が顔を合わすことになっていますが、では事前にお願いすれば、顔を合わせる必要がないようにしてもらえます。

あとは、1の場合です。

調停では、顔を合わせないようにお互いの裁判所に来る時間をずらしています。おおよそ30分ほどずらして到着するように時間が合わせられます。

つまり、調停が13:00から行われるとすると、夫は13:00に来るように言われ、13:30に妻がくるように言われます。妻が到着するのは、夫が調停室に入っている時間なので、顔を合わせることはありません。

また、帰る時間もお互いが顔を合わせないように時間をずらして帰ることになります。この場合は30分という時間は取られていませんが、普通に帰っていれば顔を合わせることはありません。

待ち伏せをされていたら顔を合わせる可能性がある

このような配慮がされているため、顔を合わせる可能性は非常に低いように思えます。しかし、今回の事件は起こってしまいました。

調停の日というのは、パートナーが確実に予定している時間に家庭裁判所にいることが分かっています。相手への憎しみが強い場合、その憎い相手の予定を完全に把握できる瞬間でもあります。

たとえば、パートナーがシェルターなどに避難している場合、顔を合わせることができる唯一のチャンスでもあるのです。相手への報復を考えている場合、家庭裁判所に来る時を狙って犯行に及ぼうとする可能性は非常に高いといえます。

配慮の結果、調停室やその付近では顔を合わせる可能性は低いでしょう。一方、家庭裁判所の入り口や行き帰りの道中はその配慮が行き届かない部分です。

言ってみれば、時間をずらしていたとしても予定している時間に来ることがあらかじめわかっているため、相手より前に来て待ち伏せをすることも可能です。その時に凶器を持っていれば、被害を防ぐことは非常に難しいでしょう。

手荷物検査はあるの?

今回、ニュースでは手荷物検査の前で待っていた夫に、到着した妻が刺されたそうです。

手荷物検査の前だったので、持っていたナイフを発見される前に犯行に及ぶことができたのでしょう。

家庭裁判所による手荷物検査について調べてみました。

◇手荷物検査を実施している裁判所◇

東京家庭裁判所 平成25年10月1日~

大阪高等・地方・簡易裁判所 平成30年1月9日~

福岡高等・地方・簡易裁判所 平成27年1月5日~

名古屋高等・地方裁判所 平成30年7月4日~

横浜地方裁判所・横浜簡易裁判所 平成30年3月1日~

裁判所も警戒態勢

法廷に刃物が持ち込まれる事件は相次いでおり、事件を受けて、各裁判所では手荷物検査を実施するなど警戒態勢を取っているようです。

しかし、それでもなお発生した今回の事件。

離婚をするのも命がけ…。そんなことにならないよう強く祈るばかりです。

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