離婚調停ってどんな流れで進むの?申し立てから調停成立まで

離婚調停の流れ

まさか、自分が家庭裁判所に足を運ぶことになるとは夢にも思っていなかった、離婚調停を申し込むときにそう思う方も多いのではないでしょうか。

私も、初めて家庭裁判所に行ったとき、やたらと緊張したことを覚えています。

当日の緊張を少しでも和らげるため、事前に調停の流れを把握しておくといいでしょう。

離婚調停の流れを説明します。

目次

調停の申し立て

まずは、どちらか一方もしくは双方が調停の申し立てを行います。

日本では、「調停前置主義」が取られています。いきなり裁判を起こすのではなく、まずは話し合いをしましょうという考え方のことです。

調停をすっ飛ばしていきなり裁判を起こすことはできません。

(1)調停の申し立て方法と費用について

調停の申し立ては、個人でも行うことができます。調停はあくまでも話し合いの場なので、弁護士を雇わなくてはいけないことはありません。(約半数の人が弁護士を雇って、約半数の人は雇わないそうです。)

調停ではまず自分一人で参加し、裁判になりそうであれば弁護士にお願いをするでもいいでしょう。また、途中から弁護士を雇うこともできますので、最初はひとりで参加し、調停委員の反応や相手の出方によって弁護士に依頼するのもいいでしょう。

調停の申し立て方法と費用についてはこちら↓

(2)調停でふさわしい服と必要な持ち物について

私の感覚では、普段着でもOKです。スーツを着ているのは弁護士くらいです。しかし、服装についてある程度のマナーが必要です。

どんな服装で行ったらいいのか、調停に忘れずに持っていくべき持ち物をまとめました。↓

忘れ物には気をつけましょう!

調停の流れは?

1.第一回調停期日の調整

調停を申し立てた後、裁判所が日時を調整してくれます。担当の調停委員の都合に合わせて候補日が決まります。

もし、どうしても外せない予定がある場合は、申立時に調停日の希望を書いておけば考慮してもらえます。

1回目の調停日は、申し立てをした日からおよそ1カ月後です。(案件が多くて込み合っている場合は2ヶ月後になることもあります。)

2.期日通知書が届く

第一回調停期日が決まると、家庭裁判所から夫婦双方に事件番号と期日の通知書が届きます。

裁判所から、期日までに追加で提出する書類がある場合は、連絡文が一緒に送られてくることもあります。必要な書類を忘れずに用意しましょう。

3.当日の流れ

調停は初日と調停が成立したときは夫婦が顔を合わせなくてはなりません。しかし、どちらかもしくは双方の希望があれば、顔を合わせないで済むように調節をしてもらえます

3-1.受付

顔を合わせないように配慮してもらった場合は、お互いが顔を合わせることないよう夫婦で受付時刻が異なります

受付で名前(フルネーム)を伝えましょう。(受付のときに身分証明書を確認する場合もありますので、必ず忘れずに持っていきましょう。私は確認されたことは一度もありませんでしたが。)

3-2.時間が来るまでは待機

時間が来るまでは、待合室で待機になります。(待合室も夫婦で別なので安心しましょう。)待合室まで担当の調停委員が呼びに来てくださいます。(その際は事件番号で呼ばれるので、必ず事件番号が分かるものを持参しましょう。)

担当の調停委員は、調停成立まで同じ方なので、そのうち顔を見れば自分が呼ばれるのだと分かるようになります。

3-3.まずは申立人から話をする

まず、調停委員から調停の進め方などの説明を受けます。(サイトによっては裁判官からとしてあるところもありましたが、私の場合は調停委員から話がありました。)

裁判官は最初はいる場合と居ない場合とあるようです。私の場合、第一回目の調停のときにはいませんでした。

調停委員2名(それぞれ男女1名ずつ)、議官1名、(親権等に争いがある場合)調査官1名、申立人、申立人代理人で話をします。相手とは入れ替わりで話をするので、夫婦が揃って話すことは一切ありません。

お互いに30分ほどの時間で交代し、申立人→相手→申立人→相手と言った順番に話します。

3-4.聞かれる内容は?

どちらが一方が主張書面を出している場合でも、必ず双方に口頭で離婚理由を聞かれます。モラハラの場合は相手が嘘の離婚理由を並べ立ててくる可能性が高いですが、真実と違うことは否定しましょう。(かならずしも反論する書面を出す必要はありません。)

  1. 離婚したいと考えるまでの経緯
  2. 相手の主張で反論したい内容
  3. 面会交流、親権、財産分与、慰謝料についての希望
  4. その他、相手に伝えたい内容など

夫婦が直接連絡を取ることができない状態であれば、調停の場で調停委員にお願いして相手側に伝えてもらうことも可能です。(たとえば、別居中で別居前の家に荷物が残っている場合、荷物の引き取り方法や引き取り日について決めたい等。)

3-5.次に相手が話をする

自分の話が終わった後は、部屋を出て待合室で待機になります。入れ替わりで相手が部屋に入り、今度は相手が調停委員に話をします。

話が長引くと1時間ほどの待ち時間になりますので、必ず時間をつぶせるものを持っていきましょう。

3-6.次の調停期日を決める

30分の話を交互に2回話した後、調停が成立しなければ次回の調停期日を決めます。1回で調停が成立することはほとんどありませんので、多くの場合、2回目の調停期日を決めることになります。

出席者全ての予定を調整し、その場で次回の期日が決まります。

次の調停までに用意しておく書類などを言われますので、その通りに用意して提出しておきましょう。(書類の提出が遅れるとその、分調停が長引きます。)

4.2回目以降の流れ

2回目以降は、最初の説明がないだけで、同じ流れで進んでいきます。

5.調停を欠席する場合は?

調停を欠席する場合は、前もって期日通知書に書かれている担当書記官に連絡をし、欠席を伝えましょう。家庭裁判所から、相手側や調停委員に欠席の連絡が伝えられます。

6.調停が成立

調停が成立したら、調停証書に記述する内容を調停委員から確認されます。調停委員が文章にする内容を読み上げてくださいます。内容に間違いがなければ署名捺印し、終了です。

調停調書謄本は離婚届けを提出する際に必要になります。10日以内に届出を出さないといけないので、いつごろに調停証書ができるかを確認したうえで、直接家庭裁判所に取りに行くのがいいでしょう。

弁護士を雇っている場合は、弁護士が取ってきてくださり、郵送して下さるのが一般的です。

調停成立後の手続きは?

調停が成立した後は、離婚の手続きをしなくてはなりません。離婚の手続きは多いので、やり忘れのないように気を付けてください。

離婚の手続きを一覧にまとめました。

調停成立後の手続きはこちら↓

スムーズに離婚の手続きをするために!

調停成立の前に離婚の手続きをあらかじめ確認しておいてください!夫にお願いしなくてはならない書類などがある場合は、調停が成立してしまう前に、調停の場でお願いをしておきましょう!

離婚調停の平均回数や期間は?

離婚調停は約半年ほどかかるのが一般的のようです。話し合う内容が多ければ、それだけ回数もかかることになります。

離婚調停にかかる平均回数や期間はこちら↓

子どもがいる場合の離婚で気を付けることは?

離婚は子どもに影響を与えます。子どもにどんな影響があるのかを知っておきましょう。

また、大人たちがしなくてはいけない振る舞いを学ぶためにも、家庭裁判所で行われるガイダンスにも参加してみましょう。

弁護士にお願いするかどうかで迷った場合は?

調停で、きちんと話ができるだろうか、モラハラという言葉で受けた被害を理解してもらえるだろうか?

多くの人は、離婚も初めてですし、調停で家庭裁判所に足を運ぶことも初めてではないでしょうか。

多くの不安のある中、心強い味方となるのが弁護士です。

法的な知識でフォローしてくださるだけではなく、あなたが望んだ離婚条件を勝ち取るべく一緒に戦ってくれる頼もしい味方です。

しかし、弁護士費用は決して安くはありません。また、すべての弁護士が良い弁護士とも限りません。

弁護士に頼んだほうがいいのかは慎重に検討するべきです。

こちらの記事を参考にしてください。

調停での話し方に不安がある場合は?

調停ではまだモラハラという言葉はなじみがありません。残念ながらDVを受けましたと言うのとは調停委員の反応や理解度は全然違います。

1つ間違えてしまえば、夫婦喧嘩だと捉えられて、モラハラ被害を理解してもらえないだけではなく、あなたが大げさなのではないかとか、どこの家庭でもあるいざこざなのに我慢が足りないのではないかなどと言われ、傷つけられる可能性もあります。

モラハラ被害を伝えるときには、どういう言葉を選び、どう伝えたらいいのか。

実際に私がモラハラ離婚調停で調停委員から同情を得られ、被害を伝えるのに役立った知識をまとめています。

まとめ

初めての調停。初めての離婚。

多くの人が不安や戸惑い、怒り、心配などを抱えて挑むことでしょう。

しかし、調停委員は離婚問題を何度も話し合い、なるべく調停の場で解決できるように努力をしてくださる方たちです。

誠実な態度と理解を得られる話し方をすることで、いい結果が得られるはずです。

このサイトでは、私の離婚調停体験談もまとめていますので、これから調停をする方はぜひ、リアルな体験を読んでもらうといいかもしれません。

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