イライラしやすい人のそばにいると、「いつ怒りが爆発するのか」ドキドキして気を遣って過ごさなくてはならなくなりますよね。
イライラしやすい人は、言ってみれば「ストレスを感じやすい人」とも言えます。そして、このストレスは、「人に感染する」ということも分かってきました。
『家族にすぐキレる人がいて家で落ち着かない』
『恋人がすぐに怒ることで悩んでいる』
『イライラしやすい人が職場にいて気を遣う』
そんなお悩みを抱えている人にぜひ知ってもらいたい話をまとめました。
ストレスの原因は?
あなたがストレスだと感じることは何ですか?何に対してストレスを感じるのかは、個人差があり人によって違います。
たとえば、HSPの人は大勢の前で話をしたり、目立つようなことは苦手でストレスを感じます。一方で、人前で全く緊張せずにむしろ「自分を見てほしい!」と自ら表に立つタイプの人もいます。
コツコツと同じ作業を苦もなく続けられる人もいますし、長時間体を動かさない作業は苦痛でストレスを感じる人もいます。
何に対してストレスを感じるのかは、親子でも違うこともあります。
ストレスというのは私たちが自覚していなかったとしても感じていることもあります。なかには、「嫌なこと」「我慢しなくてはいけないこと」でなかったとしてもストレスの原因になることがあるのです。
自覚なしにストレスになる原因。それは、「環境の変化」です。
結婚や出産、昇進や栄転、進級や進学といった人生のイベントは一般的には「良いこと」です。
しかし、結婚では今までと違った生活の始まりでもありますし、出産では赤ちゃんがいることでライフスタイルは大きく変化します。昇進や栄転では仕事内容や責任、場合によっては住む場所や人間関係も大きく変わります。進級や進学においても、友人関係が変わり、学ぶ場や先生、所属するグループなども一新され、新たな環境のスタートです。
このように内容だけ見ればいいことであったとしても、「環境が大きく変化する」ことはストレスになるのです。
ストレスはうつる!
自分がストレスを感じやすいできごとや場所、環境の変化だけではなく、周囲の人のイライラが原因でストレスを感じることがあります。
冒頭でも述べたように、「ストレスはうつる」ということです。
イライラしている人のそばには近づきたくないですよね。避けられるものなら避けて通りたいですし、イライラしている人と接しようとすること自体がストレスになります。
さらに、人から受けるストレスが自分が感じるストレスと違うというところは「自分でコントロールすることが難しい」という点です。
自分がストレスを感じやすいできごとや場所は、避けることもできますし、予期できる場合はあらかじめ対策をすることでストレスを減らすこともできます。環境の変化については避けることは難しいですが、次第に慣れて落ち着きます。
しかし、人から受けるストレスは、「相手の機嫌次第」なので、コントロールはできません。
相手の機嫌を取ってなだめる方法しかありません。たとえ大きなストレスを受けていたとしても「ストレスをまき散らす人を避けること」しか、基本的な解決の手段はないのです。
もし、対象の人物が避けられない立場の人であれば、その人から受けるストレスをコントロールできないということになります。
ストレスを調べるマウス実験があります。これは、マウスを水につけ、環境を変化させることでマウスがどういった症状を示すのかを調べる実験です。マウスはストレスによる潰瘍になります。
そして、この実験を行う人間も「ストレス潰瘍」になることがあるのです。マウスのストレスが人にもうつり、身体的症状にまで現れるということです。
この実験は本来はマウスのストレスを調べる目的で行われていたのですが、そのストレスの影響はマウスだけにとどまらず、実験者にも影響があるという結果が得られました。
実験者はいくらマウスからストレスを受けていたとしても、そのストレスを避けることができません。そのため、マウスと同じように「ストレス潰瘍」になってしまったのです。
周囲の人がストレスを抱えていると自分の体調も良くなくなる
この実験から分かることは、イライラしている人の近くにいることで、自分も知らず知らずのうちにストレスを受け、体調が悪くなってしまうということです。
同じ職場で働く人、家族、恋人、パートナーなどが「キレやすい人」であれば、「他人にストレスを与えやすい」人でもあるということです。
あなた自身がストレスに感じないことであったとしても、ストレスを感じやすい人のそばにいるということは、その人が感じているストレスをいつの間にかあなた自身も受けなくてはいけなくなります。
その結果、体調にまで影響があるということは、上の実験からも証明されています。
キレやすい人のそばにいるデメリットを知ろう!
「この人はキレやすいな」
「そんなことでイライラしなくてもいいのにな」
と思えているうちはまだそこまで大きな影響は出ていません。
しかし、そばに居続けるうちにストレスが蓄積し、もうこれ以上ストレスを受け入れることができなくなると、「些細なことでストレスを感じる」ように変化してしまうことがあります。
- 以前であればストレスに感じなかったことにイライラするようになった
- 他人の些細な失敗が許せなくなった
- 人の欠点ばかりに目が行くようになった
- 怒りの沸点が低くなった気がする
こういった変化が現れた場合は、周囲の人のイライラのせいでストレスを感じやすい体に変化していると言えます。
コントロールできないストレスは手放そう!
ストレスは長期間受け続けると、脳にまで変化をもたらすことが分かっています。コントロールできる種類のストレスについては対処することができますが、人から受けるストレスについては自分で対処することができません。
他人のストレスは自分ではコントロールできないので、「手放してしまう」ことが必要です。
しかし、イライラしている人を見るだけでストレスになってしまうので、そういった人が周囲にいるときは深くかかわらずに、できるだけ距離を取って離れることが必要です。
長らく離れることが難しい場合は、休養を取るなどして一時的にでも離れる手段を取りましょう。
家族や恋人にイライラしやすい人がいる場合は?
家族や恋人など、一緒にいる時間が長い相手がイライラしやすい場合は、より注意が必要です。悪化していくと、その人がイライラしていないときにも、一緒にいるだけで(もしくは相手がいなかったとしても)ストレスを感じるようになっていきます。
長くストレスを受け続けた結果、人格にまで変化を及ぼすことさえもあります。
出来るだけ早く「その相手から受けるストレスと縁を切る」ことが必要です。
まとめ
どんな人であっても、環境や人から受ける影響をゼロにすることはできません。
良い自分であるためにも「環境」や「人間関係」を選ぶ必要があると思います。
- どんなことでストレスを感じるかは個人差がある
- 多くの人が共通してストレスになるのは「環境の変化」と「誰かのイライラを見ること」
- 「誰かのイライラを見ること」で感じるストレスはコントロールできず、身体的症状となって現れることがある
- キレやすい人のそばにいることは危険!その人から受けるストレスと縁を切ろう!
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