婚姻費用分担請求調停は揉めに揉めました。
明確な根拠とその根拠に基づく資料がない場合は、基本的に調停委員は相手側を説得してくれません。
むしろ「支払わない!」と強く出ていた夫側が調停委員から強く説得されることになり、私が希望した金額で支払ってもらうことに決まりました。
財産分与でも「私が夫に財産(?)を支払う」との主張は認められず、夫が持っている共有財産をきれいに半分に分けることで決着がつきました。
しかし、支払うことは合意したものの、夫は調停委員の説明に納得したわけではなかったようです。
私の体験談 ~夫から提出された文章に書かれていた夫の考え方~
夫側からの「私が夫にお金を支払う」という主張は、ときには裁判官が「それは違っています!」と法に則って説明をしても決して曲げることがありませんでした。
調停と裁判官の役割・・・調停では、調停委員は法律の専門家ではないため、法的な見解を求めるときには裁判官の意見を仰ぐこともあります。普段は調停の場にはいませんが、調停委員の説得に応じない場合など必要な時に裁判官が来て「法的にはどのように解決されるのか」を説明、説得してくれます。(私のケースです)
離婚を成立することになった最終の調停でも、まずはじめに夫側から提出された文章には驚くべき内容が書かれていました。
あれだけ裁判官からも否定された夫の主張について、法的な見解に納得したのではなく、
「異論があるが、早期解決のために譲歩する」
と書かれていたのです!
つまりあくまでも夫のなかでは、
自分は正しい主張をしているが、
相手(私)が主張を曲げないので
離婚問題を解決するために、裁判を避け、譲歩(大人の対応)をした
という体だったのです。
これには、私も弁護士も呆れるしかありませんでした・・・。
もちろん、裁判になったところで同じ結果になっていたでしょう。
私たちは法的にもらえる範囲だけでの主張しかしていません。
私が別居時に持ち出した現金についても認めていたので、半分は夫に返すとしていました。(残してきた現金については夫が認めず、証拠もなかったので諦めました。)
早期解決に必要なのは、
お互いが嘘をつかず、
主張には根拠となる証拠を提出し、
解決のために誠実に向き合うこと
です。
しかし、夫にはそのどれもが欠けていました。
自分の間違いを認めず
それどころか相手が間違っていることにし
問題を解決するために自分が譲歩したということにする
これは、以前に夫が会社で叱られた時に対応と全く同じでした。
上司からの叱責にも同じように「自分は間違っていない!」という考え方を貫き通しました。
離婚調停を経ても、最後まで自分が間違っていることを受け入れることがなかった夫。
恐らく今でも「元妻に譲り、寛大な対応をした」というストーリーが出来上がっていることでしょう。
どんな結果になったとしても、自分の間違いを認めることはないモラハラ加害者たち
裁判で同じ結果になったら夫は変わったでしょうか?
いいえ。おそらく、今度は「弁護士が無能だった」とか「裁判官が間違っている」と言い出したに違いありません。
さらには、日本の法律はおかしい!とさえ言い出した可能性もあります。
モラハラ配偶者との離婚では、もめにもめた挙句、裁判になったり、判決が下っても控訴をし長引く傾向にあります。
決して自分が間違っていると認めることはありません。
モラハラ離婚では「相手に間違っていたことを認めさせる」をゴールにしてはいけない
離婚調停では、調停委員や弁護士から離婚条件以外についても役に立つ言葉をいただきました。
私は、夫にモラハラを認めてもらいたい、嘘の内容の主張文や結婚生活での暴言について謝罪をして欲しいとも思っていましたが、長く紛争解決に携わってきていた調停委員や弁護士からは違った意見をもらいました。
こちらの記事にまとめてあります。↓
調停では、先にゴールを見据えてどういった駆け引きをしていくかは重要です。もちろん、そのゴールは離婚をする本人が自由に決めていいことです。
しかし、モラハラ加害者に謝罪をさせることをゴールにしてはいけません。
ゴールとして考えなくてはいけないことは、
あなたがどういった離婚がしたいのか
です。
相手を変えるのではなく、
親権、財産分与、養育費、面会交流、慰謝料
それぞれの条件をどういう形にしたいのか、そして、その中で何を一番優先させたいのかを決めておくことです。
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