モラハラ夫は屁理屈男?いいえ、実は…

モラハラ夫は理不尽?いいえ、実は…

コフートの自己心理学を元にモラハラを説明すると、モラハラをするときには「融合転移」といって、加害者は被害者のことを自分の一部だと思う「転移」が起こっています。(詳しくはこちらの記事をご覧ください。→モラハラ加害者は、他人と自分を同じように考えるが、自分が巨大化し、相手を覆い隠すだけで、同化した相手の気持ちを汲むことはできない

被害者を自分の手足のように思っているため、思い通りに動かないと腹を立てて怒ります。

なにがなんでも言うことをきかせようとするモラハラ夫にウンザリしてしまいますよね。そして、その言い分も筋が通らないものばかり…。

彼らの要望は実に理不尽のように思いますが、実は彼らの中では彼らなりの「理屈」が存在しています。

そのため、「自分こそが正義」だと本気で思っており、覆すのが難しいのも彼らの中では「筋が通っているから」なのです。

目次

モラハラ夫の理屈とは?

ですが、被害者の方は、どっからどう見てもモラハラ夫の言い分に筋が通っているようには見えないと思います。

たとえば、共働きなのにもかかわらず、「家事、育児は女の仕事」といって一切手を出さなかったり、自分はしょっちゅう飲みに出歩いているのに、妻が友人と会おうとすると咎めると言ったことを平気でします。

どこがどう理屈が通っているのか疑問です。

しかし、このダブルスタンダードの中にも彼らなりの理屈が存在するのです。

上の場合では、「男だから」「女だから」と言って、性差によって扱われ方が違うことを強調するのです。

他にも、「俺は良いんだ」のように自分だけは許され、他の人は許されないような言い方をすることもあります。

モラハラは、「性差」「個体差」といったもので、ダブルスタンダードを理由付けます。

モラハラ妻の場合は?

ちなみにモラハラをするのが女性の場合でも同じように性差を強調してモラハラをします。

たとえば、家事を全部押し付ける理由として「私は女なんだから疲れやすい!男性だから夫の方が体力があるはずだ!」といったことです。

モラハラ夫の理屈が上書きされない理由とは?

しかし、かつて男性が外で仕事をし、女性は家を守るが通用したのは、女性の社会進出が難しい時代背景があり、男女で役割を分担していたからです。

女性も働く時代になった今、家事育児だけ昔のままに「女性の仕事」とすることは明らかに筋が取っていません。

つまり、社会背景が変わったのにもかかわらず、モラハラ夫たちは昔の「女は家を守る」価値観から変わっていないのです。

それを、「私だって働いているのだから」と言ったところで、「そうだな、今は女性も働く時代だから、男性だって家事育児をやるものだ」というように上書きされることはほとんどありません。

モラハラ夫たちの価値観が更新されない理由。

それは、彼らは「自分自身で考えることができない」からです。

モラハラ夫は「自分」の価値観を持っていない

モラハラ夫の振る舞いを見ていると分かるのが「こうするべき」「こうしなくてはいけない」という「○○するべき」という考え方で行動しているということです。

彼らは、親から同じ価値観を持つことを強要され、従わざるを得ない環境下で育ったため、親からの考え方をコピーのように受け継いでいます

そして、強制される環境下では「自分で考える」方が辛い目に遭うということも学んできています。

親に反発しようものなら、その何倍もの力で押さえつけられてきたからです。

親の言いなりになってさえいればうまくいく(反発するとひどい目に遭う)経験から、自ら考えることを放棄した過去があります。

自分で考えていないので、それが時代にそぐわないものだったとしても「自分の脳で考えて修正する」ことができません

だからこそ妻や配偶者がいくら指摘したところで変えることができないのです。

モラハラ夫は言い分がコロコロ変わるけれど本当に「理屈」があるの?

また、さらに悪いことに彼らの主張には一貫性がありません。それでは主義主張のないように見えますが、これも親から受け継いだ価値観であると言えます。

それは、「親が自分の都合に合わせて意見を変えても、そのことを指摘したり、反論できない環境だった」ことを意味しています。

また、立場の上のものは、下のものにし対して一貫しない価値観を押し付けてもいい、上の立場の都合に合わせてルールを変えてもいいと親の言動から学んでいます。

いってみれば、コロコロ都合のいいように意見を変えることが、彼らにとって一貫した価値観なのです。

モラハラ夫の頭の中はこうです。

「俺は、この家の中で誰よりも立場が上なのだから好き勝手にふるまうことが許されている」

これは、実際に、モラハラ夫に一貫した価値観です。この考え方が揺らぐことはありません。

パートナーの方は、このことをよくご存じではないでしょうか?

まとめ

  • モラハラ夫は、親から受け継いだ「絶対的な価値観」を持っている
  • モラハラ夫は、自分は好き勝手にふるまうことができる立場であると思っている

それが、モラハラ夫の「理屈」です。

モラハラ夫は理不尽?いいえ、実は…

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