モラハラ加害者は完璧主義者なのか?

モラハラ加害者は完璧主義者なのか?

モラハラ加害者たちは、まったく別の人間にもかかわらず、生育環境や性格、話す内容(全く同じセリフを言っているケースも!)までも似ていることがあります。

モラハラをする人は、自然とモラハラを身につけたというよりは、そうなるに至った生まれ持った性格や生育歴などの背景があり、それらはモラハラを産む原因ともいえるべきものです。

そしてその共通点には、「モラハラ加害者は完璧主義」であるという意見があります。モラハラ加害者はみな共通点に「完璧主義」が挙げられるのでしょうか?

元夫の例を挙げて考察してみました。

目次

モラハラ加害者は完璧主義だと言われるのはなぜ?

世間からみたモラハラ加害者は、理想が高く、自分がよくできるばっかりに人に対して厳しいというイメージが浸透しているように感じます。

「ホンマでっか!TV」でも「DV・モラハラする人の特徴は自分に厳しい、ストイック、体を鍛えるのが好き。」という特徴が挙げられていました。

自分に厳しく、高い理想を追い求めるために、他人に対しても同じものを要求し、「なぜお前はできないのか」と思ってしまうそうです。また、正義感が強いために人の間違いが許せずに、正そうとしてしまう。自分のなかで徹底的に守らなければならないルールがあり、それを破った人間が許せずに結果的にモラハラに繋がるという見解です。

この場合、「自分に対しても人に対しても完璧を求めてしまい、できない人に対して徹底的に厳しく、それがモラハラをしてしまう原因」だということです。

完璧主義ではないモラハラ加害者もいる

しかし、元夫は、それとはまったく逆の人でした。

夫はどちらかというと部屋を片付けることをとても苦手としていましたし、自分に対してストイックに何かをやり遂げようとする人ではありませんでした。ジョギングや勉学の目標を掲げても、1日で飽きて長続きがしない、そんな人でした。

一方で、

「(私が)挨拶をしなかったのが許せない。」

「配達員が誤配したことが許せない」

「店員の言い間違いが許せない。」

といって些細な失敗やすれ違いを許そうとしなかったり、

「出かけてるときにはかならず前もって連絡をし、そのあとも頻繁にLINEで連絡をしなければならない。」

といったようにルールを決めていました。(しかし、そのルールは私だけに適用されるもので、夫がそのルールを破ることは何の問題もなかったのです。)

「完璧」を誰に求めているのか?

夫は自分に対しては完璧主義と言えるような人ではありませんでした。

かといって失敗や間違いに寛容であったわけではありません。

自分がした失敗については、肯定的に捉え「今失敗したから、今度は大丈夫だ」と前向きな発言をする一方で、人の失敗に対しては許せないということが多かったように思います。

夫はいわば、「人に対してだけ完璧主義」でした。

なぜ人に対して「完璧」を求めるのか?

夫が人の失敗を許せない背景には、おそらく人が失敗することを「自分への何らかの当てつけ」や「自分を貶めようとしている行為」だと思っていたからだと思います。

つまり、挨拶をしない妻は「自分のことを嫌っているから」

誤配をする配達員は「自分に不利益を及ぼそうとしているから」

言い間違えた店員は「こちらをバカにしているから」

と思っていたようです。

人が失敗をしたのは、ただの失敗ではなくて「自分への悪感情が表に出た結果」だと思っていたのです。そして、悪意を向けられている自分を守るために何としてでも相手を正さなければいけないという感情に囚われていたように思います。

背景には人に対しての不信感がある

夫の中には、常に人を信用ならない気持ちがありました。

「誰も信用できない」

といって、孤独感にさいなまれていた夫。

そして、その結果、自分のなかで人に対する疑心感を膨らませていったように思います。

人は自分を攻撃してくるものだと思っていた夫は、いつからか、私が苦しんだり泣いたりしている姿を見ると喜びを感じるようになっていきました。そしてそれを隠したりもしませんでした。

夫にとって私を含め周囲の人間は敵で、その敵が苦しんでいると安心したり、快楽を感じていたようです。

自分を苦しめている相手が苦しんでいれば、「ザマアミロ」という気持ちになるでしょう。

妻である私は、夫にとって懲らしめなければいけない相手だったに違いありません。

子どももモラハラ加害者の「完璧主義」の被害者になる

そして、この疑心的で他罰的な心理が、子どもへと向くこともあります。そうなると「しつけ」という大義名分をかさにきた虐待行為が家庭内で行われてしまう危険性があります。

いうことを聞かない子どもは、自分を困らせる「敵」と見なされます。彼らの中では、なんとしてでも正さなくてはいけないという正義を背負っているからこそ、「我が子のため」と言いながら虐待をしてしまいます。

まとめ

ストイックに自分を磨き、高い目標に近づこうとする完璧主義の人は、その努力を怠りません。時には自分が病気になるまで頑張り続けてしまうこともあります。

他人に対して完璧を求める人も同様です。他人に厳しい目標を課し、その人が完璧と言える状態になるまで、相手を正そうとする努力(?)を怠らないでしょう。そして、それはたとえ相手が病気になっても続けてしまう可能性だってあるのです。

しかもそれは、理由のある正当な行為だと思っているので、とても厄介です。

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