私が待合室で見ていたほかの人も、皆さん弁護士同伴で、本人が出廷していました。
私としては、離婚問題では本人が出廷して本人の口から調停委員に話をしたほうがいいのではないかと考えています。
その理由をお話します。
口頭で説明すると語弊が生じやすいので本人の口から話そう
調停の場では、なるべく主張書面は出さないほうがいい私が依頼した弁護士の先生は考えていらっしゃいました。
その理由は下記の記事にまとめてあります↓
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私は、陳述書を出さなかったため、離婚を考えるに至った経緯や離婚条件として何を提示したいのかを口頭で話をしました。そして、毎回の調停で相手から受けたモラハラについても話をしていました。
しかし、家庭内で実際に何があったのかを知っているのは当事者だけであり、また本人が何を離婚条件として希望としているのかについては、別の人の言葉によって正しい希望が伝わらず別の条件に決まってしまってはいけません。
私は自身の都合で調停を欠席したことがあり、その時は依頼をしていた弁護士のみで出席をお願いしました。その時は、口頭で私が弁護士に伝えたことを、弁護士から調停委員に説明してもらうことになりましたが、
次の調停のときに同じ内容を、今度は直接私の口から説明をしました。
調停委員としても間違いなく事実関係を把握するために、本人の口からの説明を望んでいると感じました。
離婚で何を求めているのか 自分が一番伝えたい内容を伝えるためには本人が話す必要がある
離婚の条件で何にこだわりたいのかは人によって様々なです。伝えたい内容によって、どこに重点を置いて話せばいいのかが変わってきます。すべてを弁護士にゆだねてしまうと自分自身が一番に訴えたかった内容がおろそかにされてしまいかねません。
弁護士の先生からは、モラハラは慰謝料がもらえても少額(私のケースでは)のため、慰謝料にはこだわらずに他の条件を良くしたほうがいいと言ってくださっていました。しかし、相手からの精神攻撃がどうしても許せずに、折れることができませんでした。そして多くの解決金を獲得するに至りました。
弁護士の先生の判断も合理的です。しかし、それはあくまでも法律に則った解決策であり、自分の感情面で折り合いがつくかといったらそうではありません。
調停委員の方からの言葉に次のようなものがありました。
「最初からあきらめるのではなく、とりあえず主張してみていいのですよ。ダメだったとしてもそれだけで気持ちが違うものです。」と。
その通りに私は主張をし続けて良かったと思っています。もしダメでも、言ってダメだったとしたらあきらめもつきます。しかし、主張そのものをしなかったら「もし言っていたら離婚の条件が違ったのではないか」とか「もらえるお金が変わったのではないか」と離婚成立後もクヨクヨと悩んでしまっていたかもしれません。
離婚は1回きりです。これからの人生に影を落とす離婚ではいけません。自分自身が納得できるように、後悔を残さない形で終われるように、言いたいことは全部言ってしまいましょう!
自分自身が納得できる離婚を見つけるため
離婚を言ったほうも、離婚を言われた方も、納得できる離婚の条件を見つけることが必要です。それはお金のことだったり、子どものことだったり、どうしても譲れないものは諦めることができません。
そして、自分の口から離婚の条件を言葉で伝えることは、自分の意思を決定するのに必要な行為ではないかと私は思います。
離婚を後悔するかどうかは離婚の段階では分かりません。しかし、誰しも離婚を後悔をしたくないと思っているハズです。
自分自身の離婚への想いを明確にすること。
誰かに言われたから離婚するのではなく自分で離婚の意思決定、離婚の条件を決めること。
この2つは、離婚を後悔しないためには、絶対に必要です。
弁護士に依頼する大きな理由
本人が調停に出席して、本人が話すのであれば、弁護士はいらないような気がしてきますよね。
しかし、私は弁護士に依頼してよかったと強く感じています。
調停は話し合いの場。一方的に自分の主張をするだけではなく、相手の主張を聞いて、どういった条件にしたらいいのかをすり合わせる必要があります。自分が出した条件を相手が飲まずに、相手にとってだけ都合のいい条件を主張してくる可能性もあります。
私の場合は、私が主張した面会交流の条件はすべて夫側には受け入れられず、夫からは私の条件とは真逆になるような条件が提示されました。夫は私側がすべて譲歩するように求めてきました。調停委員もこちら側に譲歩の提案をしてきました。
その時に、弁護士の先生がその場で強い拒否をし、なぜその条件を受け入れることができないかを理路整然と主張してくださいました。
そして結果的にこちらの主張が一部通った別の案で決着がつきました。
もし弁護士がついていなかったら、モヤモヤした気持ちを抱えつつも相手の条件に合意をしてしまっていたかもしれません。
これから先長い期間ずーっとモヤモヤを抱えたまま面会を行わなければいけなかったかもしれません。
特にモラハラ加害者の場合は、合理的な提案よりも、プライドを保つために無理難題を調停の場でも提示してくる可能性があります。モラハラ被害者の方は折れやすく、相手の条件に合わせてしまいがちです。
その時にあなたがその条件を受け入れてしまえば、どんなに不利な条件でも離婚条件として決まってしまいます。
あなたは相手に対して強い拒否ができますか?
瞬発的に反論できるタイプでしょうか?
私は弁護士の先生のおかげで調停の場ではモラハラに屈っせずに離婚を終えることができました。
相手との建設的な話し合いができないと感じる場合は、強い味方になってくれる弁護士は必ず必要です。
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