【やってはいけない子育て】価値観の押し付けはモラハラやうつ病を生む

【やってはいけない子育て】価値観の押し付けはモラハラやうつ病を生む

私は、うつ病もモラハラも根本的に「人から価値観を強制され、その通りに生きようとすることで生じた摩擦」が原因であると考えています。

よくうつ病は、真面目な人がなりやすいと言われていますが真面目な人とはどういった人のことでしょうか?

「真面目」という言葉からは、たとえばルールや秩序を守る、何でもよく頑張る、完璧主義、融通が利かない、人の言うことに従うといったイメージが挙げられるかと思います。

このように「真面目」という単語に内包しているイメージは、良いものから悪いものまで何種類かの性質を含んでいるわけです。

うつ病になりやすい真面目さというのがこの中の何を指しているのか気になりますよね。

ルールや秩序を守る、と人の言うことに従うということは、よく似ています。2つとも他の人に決められたことに忠実であるということです。このことは、うつ病になりやすさに関係していると考えられます。

目次

うつになる人は、今の自分を嫌っている

上記の本は、薬を使わずに自身のうつ病を治したノウハウを紹介している本です。精神科の立場からの助言や、実際にうつ病を治すまでの体験談が書かれているので非常に参考になります。ご自身や周囲の人のうつ病に苦しんでいる方は一度手に取ってみることをオススメします。

この本の中で、

精神科のある医師は、親によって刷り込みがなされる前の自分を「子どもの自分」にたとえています。それに対して、刷り込みがなされ、親や社会に合わせて生きている自分を「大人の自分」と呼んでいます。
うつになる人は、「大人の自分」が「子どもの自分」を抑圧しています。そして、この「大人の自分」を嫌っています。

という文章が出てきます。

親や社会に合わせて生きているというのは、言い換えればルールや秩序を守る人であり、人(親)の言うことに従う人です。つまりうつ病になりやすい真面目さというのは、人や周りによく従う一方で「これでいいのだろうか」と思い悩み、本来の自分をしまい込みすぎる自分を嫌っている性質を表しているのではないかと考えられます。

親による刷り込みというのは「こういう人間であれ」というしつけのことを指しています。親が子どもに価値観を強要した場合、それは子どもの潜在意識に刷り込まれてしまいます。

またこの本の中では、

自分を嫌う人間になる原因は、多くの場合、親の育て方にあります。

とも書かれています。

筆者は親から「勉強ができる自分は認めてもらえたが、勉強ができない自分は認めてもらえなかった」そうです。そうして「勉強ができないと自分には価値がない」という意識が次第に芽生えていったそうです。

親の意見に従わされると、子どもは自信をなくし、そういう自分を嫌いになっていくことが少なくないのです。

習い事、進路、就職などあらゆる場面で親の意見に従わなくてはいけなかった子どもは自信がつくでしょうか。多くの人がノーだと答えるでしょう。

そして従っている本人自身も「潜在意識化」に価値観が刷り込まれているため、その価値観を「当たり前」だと考えており、親の意見に従っていると気づかないことも多いのです。やりたくないことをすることになれてしまった人は、その後の人生でも人からおかしなルールを強要されたとしてもそれに従いやすく、無理をしてしまいます。そしてうつ病の発症へとつながってしまうのです。

うつ病になりやすい考え方は「自己否定的な考えである」

子どものころに育まれる自信や自己肯定感は、その後の生き方を決める非常に重要な要素です。

本来の自分である「子どもの自分」を親からのしつけでできた「大人の自分」により抑え込まれた人は、自己肯定感が育まれることなく成長してしまっています。自分を好きになれず、その結果人生のあらゆる場面で生きづらさを抱えてしまうのです。

筆者はこの本の中で自己否定的な考え方がうつ病になりやすい考え方であると言っています。

モラハラも自己否定が原因であった

ここまでの話で気づいた方も多いかと思いますが、このような価値観の押し付けや抑圧の結果、自己否定感を生むのはモラハラ加害者を生むメカニズムと全く同じです。私は、モラハラ加害者も似たように親から価値観を押し付けられて生きてきたため、自己否定感と生きづらさを抱えていると考えています。

つまりうつ病のなりやすさとモラハラを生むのは同じような環境であると考えることができます。

そして、うつ病になるのか、モラハラになるのかの違いは自分を責めるか他人を責めるかの違いです。

「自分が悪いと責める」人はうつ病になりやすく、「他人が悪いと責める」人がモラハラになりやすいのだと考えられます。

価値観の押し付けはモラハラやうつ病を生む

親と子は全く別の人間です。しかしそれに気づかない親は自分と子どもを同一視し、子どもに自分の考えを押し付けてしまいます。すると、子どもは本来の自分の考えを抑圧して生きていかなくてはいけません。

幼いころからその環境で生きてこれば、「やりたくないことをやることが当たり前」となり、我慢して生き続けることになります。そして、悪いことに本人も我慢していることになれているため、我慢している自分に気づきません。しかし、「子どもの自分」は否定され続けています。そして抑圧され続けた結果、何かがきっかけとなり病気が発症してしまうのです。

モラハラもうつ病もある日突然発症したかのように見えますがそうではありません。

その前に長い年月積もり積もったものがあるのです。

※すべてのうつ病が、親の育て方が原因となっているわけではありません。しかし、うつ病は「家族性」が高いと言われており、考え方、生活習慣、生まれ持った気質などが似ていることで家族間でうつ病を発症しやすいと考えられていることも事実です。

また、こちらの事件では温厚で真面目と職場で評価されていた父親が、家庭ではDV、虐待をし、事件を起こしてしまいました。

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