DV、モラハラ被害者が別れた後にやるべきことは「加害者を避けること」

DV、モラハラ被害者が別れた後も元配偶者との関係を修復できないワケ

離婚後、2、3年ほどたつと熾烈な離婚問題を繰り広げてきたカップルも、子どものことで双方が連絡を取り合ったり、時には子育ての相談をしたりすることができるようになるそうです。

このように時間が経過することで、関係を修復できる大きな出来事がなかったとしても、次第にいい関係が作られることがあります。時間が薬のように作用し、問題が自然と解消していくことを「時間薬」と言ったりします。

しかし、それはDVやモラハラ加害者被害者の間には成り立たない関係の変化だと考えています。

月日が経つことで嫌悪感や悪感情が薄れ、相手に対して何にも思わないようになることはあります。それは、相手に対するある感情が関係しているのではないかと私は考えています。

私は元パートナーへの感情の違いに着目して、DV・モラハラ離婚では、なぜ再び元パートナーとの関係を修復できないのか、そして元パートナーへどのように接したらいいのかをまとめました。

目次

1.元パートナーのことが「嫌い!」はいずれなくなる

離婚のときには、双方の言い分が食い違ったり、感情的になったりすることはよくあります。

そして、相手の言い分のあまりのひどさに

なんて勝手な言い分なんだ!

パートナーから裏切られた!

夫のことなんて嫌い!

と思うこともあるでしょう。

離婚問題でもめているときほど、相手のことが嫌いであり、離婚をすることで問題は一旦解消されます。しかし、感情はそう簡単には清算できないので、問題が解消した後も「嫌い」という感情は残るでしょう。

ですが、人の想いも永久には続きません。その時には強い感情だったとしても、月日の経過と共に負の感情も徐々に薄れていって、離婚時と同じくらいの強さで「嫌い」と思うことはなくなります。

元パートナーが「嫌い」であれば、いずれはその感情がなくなった時に関係を修復できる可能性があります。そして、子どものためにお互いが協力することもできるのです。

2.元パートナーのことが「怖い!」は無くならない

しかし、DVやモラハラ被害者は、加害者であった元パートナーのことを「嫌い」ではなく「怖い」と思っています。そして、時には命に係わるほどの恐怖を植え付けられており、その恐怖心がトラウマとなって脳に刻み込まれています。

感情はいずれ薄れていきますが、トラウマは薄れていきません

なぜならトラウマは脳(体)に物理的に痕を残し、記憶されるからです。

下記の本に詳しく載っていますので、興味がある方は一読されることをオススメします。

これは、大きなけがをしたときに、傷がふさがってもそのあとが残り続けることと同じです。

元パートナーへの悪感情はいずれ消えたとしても、体の方は元パートナーへの恐怖を消すことができず、そのため離婚して何年たったとしても相手との関係を修復することはできないのです。

トラウマについての記事はこちらから

まとめ

もし、あなたの周り離婚経験者が今は元パートナーと連絡を取り合っていたとしても、DV・モラハラ被害者が同じように元パートナーと連絡を取り合わなくていけないことはありません

むしろ離婚後数年経っても変わらずに「恐怖」を感じているのであれば、それは元パートナーと会ってはいけないという体からの警告です。その警告を無視してしまえば、再び被害が始まってしまうことになりかねません。

「恐怖」を感じ続けている原因はあなたが弱いからではありません。「怖い」という感情はあなたが再び被害に遭わないように自己防衛をしてくれているのです。自分を守る本能が正常に作用している証拠です。

自分を弱いと思い、弱い自分を克服しようと、引き続き加害者と会おうとしないでください。あなたを守るための警告を無視していることになります。

必要なのは、「恐怖」を克服することではなく、「恐怖」を感じる相手を避けることなのです。

DV、モラハラ被害者が別れた後も元配偶者との関係を修復できないワケ

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