このサイトでは、モラハラ配偶者とは離婚をしたほうがいいと強く勧めています。しかし、離婚は安易に決めることができない問題であることもよく分かっています。
私自身、離婚を考えてから離婚に至るまでものすごい葛藤がありました。
子どものこと、自分のこれからのこと、お金のこと、一度離婚を決めてしまえばもう戻れないということ。
たくさんの悩みを抱えながらの選択でした。
ほとんどの人は、離婚する、いやしないと心が揺れ動きながら、やはりどうにもいかなくなって最終的に離婚を決定するものだと思います。
離婚を決意するまでに長い期間を要している場合だって少なくありません。
もしモラハラ加害者との離婚を迷っているのであれば、たったひとつの質問で、離婚するべきか否かを判別することができると私は考えています。
モラハラで離婚を選択しない場合は?
モラハラの場合は必ず離婚を選択しなくてはならないということはありません。
結婚生活を維持する選択をした方の体験談
私は、自分がモラハラ被害者であると気づいてから、いろんな方のモラハラ体験記を読みました。
その中に、モラハラ夫との結婚生活を継続する選択をされた方がいました。
その方は、離婚を考えたこともあったようですが、モラハラについて調べているうちに夫のモラハラ行為は遺伝性のものであることに気づいたそうです。
そして本人の責任ではないことで離婚を言い渡すことが不憫であるような気がして、そのままの夫を受け入れて結婚生活を継続することを決意したそうです。
そのあとは、夫のことをよく理解したことでストレスが減り、結婚生活も以前と違ったものになったと書かれていました。
モラハラ配偶者との結婚生活を維持するために必要なこととは?
この方の体験記から、モラハラ配偶者と結婚生活を続けるために必要なものが見えてきます。
それは、
- モラハラを無くそうとしない
- モラハラがなくならなくてもいいと思える
- モラハラを受け入れることができる
場合には、結婚生活を維持できるということです。
つまり、結婚生活を続けていくには、
モラハラ配偶者を変えるのではなく、自分自身の考えを変えること(=モラハラを許容する)が必要
だということ。
モラハラ配偶者との生活のストレスを無くすための考え方
人を変えようとすることはストレスのかかることです。ましてやモラハラ加害者自身は自分が変わりたいと思っていないケースがほとんどです。そういったときに、配偶者であるあなただけが努力をしたところで何の意味もありません。かえって余計なストレスを増やすだけです。
相手を変えることができません。しかし、自分の考え方を変えることは可能です。
モラハラ行為を許すことができれば、自身がモラハラ行為に感じているストレスを無くすことができるのです。
我慢して結婚生活を送っていれば、いずれは破綻してしまうでしょう。しかし、モラハラであってもそれを許すことができればストレスのない結婚生活を送ることができます。
簡単に言っていますが、モラハラ行為を許容しながら結婚生活を続けることは生半可なことではありません。これはできる人とできない人がいます。そして、私はおそらく後者です。
発達障害が元になっているモラハラ行為はモラハラが加速しない
そして、もう一つの大きなポイントがこの方のモラハラ行為が遺伝性のものであったということ。つまりは、モラハラ行為の根底には「大人の発達障害」があったのではないかと推測されます。(あくまで個人的な推測です。)
発達障害の人の振る舞いの中には、モラハラ行為とよく似たものがあります。たとえば、ルールに固執する、単一的な価値観である(ほかの価値観を認めない)、束縛をするなどです。
もちろん配偶者の方は同様に苦しんでいるので、どちらがいいということはありません。しかし、発達障害の場合のモラハラ行為は、本人のこだわりが元になっているため、モラハラ行為が加速していくことは極めて少ないと考えられます。そこが、普通のモラハラ加害者との違いです。
私の間違った認識と間違った努力
私自身は夫のモラハラ行為は(本人からの自己申告もあり)精神的な病気のせいだと思っていたので、病気が回復に向かえばモラハラ行為は無くなると思っていました。
しかし、クリニックの医者からもう服薬も必要ないほど回復していると言われたのにもかかわらず、モラハラ行為は収まることはありませんでした。
私は結婚生活中にモラハラを無くすために努力をしていましたが、今になって思えばそれは全く無意味な行為であり、またその無駄な努力によって自分自身も強いストレスを抱えることになっていました。
どうしても話し合いができない理由や、相手の行動すべてが私の責任にされる理由、それに対してどのように対処していいかも分からず、クリニックの先生に相談しても答えは見つかりませんでした。
しかし、もともと夫は話し合う気も、自分の行動に自分で責任を取る気もなかっただけでした。それは病気のせいではなく夫自身の性格が原因だったのです。医師にも分かるはずがありません。
私は夫の病気を治そうとし、一方、夫は自分のモラハラ行為を改善する気はなかったので、その違いが次第に溝になっていきました。
そして最終的に離婚に至りました。
離婚を選択するときの決め手
離婚を選択するときに、
モラハラ行為がなくならなくても結婚生活を続けることができるかどうか
は一つの尺度になりえると思います。
多くの人が、「あの人はモラハラ行為さえしなければいい人」だと思っています。しかし、モラハラ行為がなくなるということは基本的にはありません。
◆関連記事◆
結婚生活を続けられる理由に、モラハラ行為を無くすことが前提になっているのであれば、それは間違っています。
あなたがモラハラ配偶者のモラハラ行為を無くすことを目標にしているのであれば、すぐにその考えを改めたほうがいいでしょう。
モラハラ加害者と結婚した時点で、モラハラ行為は結婚生活といわばセットになっています。
あなたがモラハラ行為のない結婚生活を望んでいるのであれば、モラハラ配偶者とは別れて、モラハラをしない人と再婚するしか方法はありません。
まとめ
モラハラ行為がなくなれば、結婚生活を続けられると思っている場合は、ほとんどの場合破綻するでしょう。
モラハラ行為がなくならなくても結婚生活が続けられる、と思えるのであれば、結婚生活を続けることができるでしょう。
あなたは、どちらですか?
あなたは、パートナーのモラハラが治らなくても、結婚生活を続けることができますか?
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