モラハラ夫への反撃は言葉による突き放しが有効

モラハラ夫への反撃は言葉による突き放しが有効

何をどうしても絶対に変わることがないモラハラ夫。

この方法ももちろん、モラハラ夫を根本から変えることを目的とはしていません。しかし、暴言が止まらなかったり、意味のない説教に付き合わされて疲弊している妻が、少しでもモラハラ夫に反撃をしたいとき、モラハラ夫をもっとも制する方法が「言葉による突き放し」です。

それでは、「言葉による突き放し」を具体的に説明していきましょう。

目次

モラハラ夫は、軽蔑されることが苦手

傍若無人で人の気持ちをたやすく踏みにじるモラハラ夫は、人の心などないように見えます。しかし、実際は周りの目をものすごく気にしている小心者が多いとも言われています。そのため、「こいつには何を言っても許される」と思った相手には容赦なくストレスをぶつけ、自分が偉い立場であることをアピールすることに必死になります。(モラハラは子どもや女性など弱い立場の人が被害者になりやすいといわれています。)

もし、モラハラ夫が見下している相手(家族)から軽蔑のまなざしで見られたらどうなるでしょうか?

自分の自尊心を保つために存在していると思っていた相手が、

自分に怯え従うべきだと思っていた相手が、

自分のことを軽蔑し、

「あなたはそんなちっぽけな人間なのね」

という態度を取られたら?

偉ぶっている姿が仮初であることを知らされるでしょう。

本当は弱い人間である現実をまざまざと突き付けられるでしょう。

つまり、軽蔑されることは、

モラハラを破られ、守っていた弱い自分をさらされることに他なりません。

そして、メッキをはがし弱い自分を晒そうとする相手は、モラハラ夫にとって脅威的な存在なのです。

モラハラ夫を軽蔑する態度は、大きな反撃になると考えられます。

価値がなくなることを恐れるモラハラ加害者

モラハラ加害者たちは、決して自分たちが悪人であるとは言いません。善人のようにふるまい、実際に付き合いが浅い人からはとてもいい旦那さん、父親のように思われていることすらあります。

モラハラ加害者たちが二面性を使い分け、外ではいい人を演じる背景には、人から賞賛され、「いい人」「いい夫」「いい父親」でなくてはいけないという思い込みがあります。良い評価をもらわない自分には「価値がない」と思い、強い自己否定にさらされてしまうからです。

モラハラが出てしまう大きな原因には、「防衛機制」と言う自分の心を守る働きが関係しています。

つまり、自分が攻撃されていると思って過度に守りすぎてしまうことがモラハラの原因の一つです。

そして、モラハラ加害者はいい人でなければいけないという思い込みから、自分を否定するものに対して過敏に反応しますし、周囲の反応だけではなく、自分の価値を脅かすもの、たとえば自己否定感を刺激するものなどにも過敏に反応しモラハラが発動します。

モラハラ加害者にとって、家族は自分を脅かす存在であってはいけません。コントロール、支配の背景には彼らの強い人間不信が隠れています。

言葉による突き放しの具体例は?

では、モラハラ夫に対してどんな言葉を言い、どんな態度で接すれば、相手のメッキをはがすことができるのでしょうか?

実際に、私が元夫へ投げかけた言葉で夫のモラハラをストップさせることに成功したものがあります。

詳しくはこちらの記事に書いています。

この記事では、会話の流れから「あなたには分からないんだね」という言葉を使っていますが、他の場面でも似たような意味の言葉で相手を制することができると考えられます。

たとえば、

「あなたにはできないんだね」

「あなたはそう言うことを言えちゃう人間なんだね」

とかです。

イメージとしては、

あなたはモラハラをしてしまう人間なんだね

というニュアンスの言葉を使うことです。

この言葉を使うとき、「反撃しよう!」という気持ちで言うと、「自分の暴言に反応してくれている」とかえってモラハラ夫を喜ばすことになります。攻撃ではなく、「呆れ」「軽蔑」といった態度を示しましょう。できるだけ冷ややかな態度を取るといいでしょう。

葛藤ナマモノ

実際に私も、「この人には何を言ってもしょうがない」という気持ちで放った一言でした。

そして、言い終わったあとは、話を続けたり、相手の話を聞こうとはせずに

夫に対して見限る態度を取り続けることです。

このときモラハラ夫は激怒したり、意地になってあなたに対して「言葉の撤回」や「謝罪」を求めてくるかもしれません。

しかし、「もう、あなたへの評価は決まったから、今更どんな言葉を言われても覆ることはない」ようにふるまってください。

実際に、あなたの中でモラハラ夫に対して「こういう人だったんだ」と評価を下してください。すると、それが自然に態度に出ると思います。会話をやめる、離れる、別の部屋に行く、といったことが効果的です。

見限られたと気づいたモラハラ夫は、焦るでしょう。

本当は人からの評価をものすごく気にし、人からの賞賛なしに生きていくことが難しいモラハラ加害者は、なんとしてでも高い評価をもらおうとします。しかし、それは悪いことをする悪い人間なのに、脅して良い評価をもらおうとしてきたにすぎません

だからこそ、正しく「悪い人間」だと評価し、それを態度に出す必要があります。

モラハラと依存の関係

また、モラハラ加害者とモラハラには依存関係がある場合もあります。モラハラがエスカレートしていく過程には、依存が背景にあると私は考えています。モラハラ加害者と過ごしてきた期間が長い場合、彼らのモラハラは防衛機制によるものだけではなく、依存により継続的に刺激や安心感を得るために起こっていると考えられます。

継続的にモラハラをする人は「モラハラ行為依存症」であると言えます。モラハラをすることで得られる刺激や、安心感がモラハラを引き起こし、人間関係に支障をきたしている状態です。

アルコール依存症など他の依存症と同様に本人には依存である自覚症状はありません。また、本人だけ、家族の支援だけで改善するということも非常に困難であると考えられます。

依存症では、依存行為が終わったあと後悔してもまた行為を繰り返してしまうことが知られていますが、モラハラも同様に、モラハラを終えた後に反省している態度が見られたとしても再びモラハラを繰り返してしまいます。治療は簡単ではありません。

別居や離婚にも同じ効果がある ただし、「脅し」では使ってほしくない

このような「言葉による突き放し」は、具体的に縁を切ることを想像させる言葉でも同じ効果が得られると考えられます。たとえば、別居や離婚、縁を切るといった言葉です。

別居や離婚を提案したところ夫の態度が急変し、モラハラが治ったというケースもあるようです。

しかし、これらのケースでは妻側は本当に別居や離婚をしたいと考えており、「モラハラ夫のモラハラを治すために提案したわけではない」ことを忘れてはいけません。

モラハラが治るという良い結果に転べばいいですが、実際には別居や離婚になったとしても治らないケースもごまんとあります

もし本当は別居や離婚をする気がないのに、安易に口に出してしまえば、する気もない別居や離婚をちらつかせる妻に成り下がり、そのことがモラハラだと捉えられる可能性もあります。さらには「どうせできもしないのに」と、ますます夫から見下されることになりかねません。嘘つきのオオカミ少年になり、立場を悪くするのは妻の方です。

また実際に離婚になった時に、妻が常習的に「離婚だ」と言っていたことで、条件的に不利になる可能性もあります。

「別居」や「離婚」はモラハラ夫を変える魔法の言葉ではありません注意しましょう。

まとめ

感情的になって「あなたのことが嫌い!」というよりも、心底軽蔑し、見限る態度を取るほうが、モラハラ夫に大きなダメージを与えることができます。

「切り捨てられる」「見捨てられる」かもしれないという気持ちにさせることで、モラハラをすると自分にとって悪い結果をもたらすことを強く自覚させることができるのです。モラハラ加害者たちは、「損得勘定」は他の人よりも敏感に反応します。だからこそ、損になると分かればモラハラがストップします。

これは、「あなたがしていることはモラハラよ!」のような直接的な言葉よりも高い効果があるといえるでしょう。

モラハラ夫への反撃は言葉による突き放しが有効

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