離婚調停において、お互いの言い分が真っ向から対立し、争うことはよくあるそうです。
真実は1つしかありませんので、どちらかの言い分が「嘘」であるということです。
しかし、家庭内で起きていることについて、どちらが真実を言っているのかを見分けることは容易ではありません。
また、たとえ嘘をついたからと言って何らかの罪に問われる訳でもありませんし、その嘘によって何らかの権利を奪われることもありません。
嘘をつく方は何のダメージもなく、自分のためだけに平然と嘘をつき、調停を引っ掻き回します。
もし、相手から嘘の陳述書(主張文)が出された時、どう対応するのがいいのでしょうか?
片方の意見で離婚条件が決まることはありません!
まず、相手にとって都合のいい嘘ばかりを書き連ねた陳述書が提出された時、「この嘘がまかり通ってしまって、相手に都合のいい離婚条件になってしまうのではないか」と心配になりますよね。
しかし、何もそんなに不安がることはありません。
片方の意見のみの鵜呑みにして話し合いが進むことはないからです。
証拠がないものについては、調停委員もどちらが正しいことを言っているのかを判断する術がありません。たくさん主張したほうが勝ちになるわけでもありません。
もし、相手が嘘を並べ立てた陳述書を出してきたとしても、それが大きく調停の流れを変えるということはないでしょう。
相手からの文章に対してはまず、調停委員から文章についてあなたがどう思っているかを聞かれることになります。
「相手方はこう主張されていますが、これに対して何か意見はありますか?」と。
そして、それが嘘ばっかりであれば、調停の場でも臆することなく「真実ではない」ことを主張すれば大丈夫です。
中にはあまりにも嘘ばかりつきすぎて、その内容自体が整合性のとれないものになっている場合もあります。
嘘というのは、つけば本人にとって都合のいい結果になるかと言えばそうではありません。
嘘はかなり念密にストーリーを練らなければ、どこかで必ずほころびが生じます。
話すたびに内容が変わったり、先に話したことと真逆のことを言ったりする場合、「嘘」だということに誰しもが気づくでしょう。
その結果、自ら墓穴を掘り「嘘つきの人間であることを自白」することになることが多いのです。
黙っていても、整合性のないストーリーで首を絞め、自らの発言により転がり落ちていきます。
慌てる必要はない!相手のペースに飲み込まれないことが大事!
中には、あなたを怒らせるためにわざと嘘を連ねた文章を調停に出してくるケースもあります。
こういったケースでは、嘘によってあなたを「攻撃する」ことで、無駄な時間を取らせたり、心理的なダメージを負わせたりすることが目的です。
もし、戦うことに嫌気がさしたあなたが早期の離婚を希望すれば、相手はその引き換え条件として、かなりあなたにばっかり悪い条件を飲ませようとしてくるかもしれません。
特に、真実と真逆の嘘をついてくるケースでは、相手は保身のためだけではなく、あなたを攻撃して、そのことで得られるメリットを見据えている可能性が高いと言えます。
つまりそのときの嘘は、あなたの心を折り、戦えなくさせるための作戦です。口封じのためだと言っても過言ではありません。中には、堂々と脅しのような文言を入れてくる場合もあります。
こういう場合には、下手に嘘に構うと泥沼にはまってしまいます。
相手の嘘に反論することに時間を取られて、あなたが主張したいことを主張する時間が無くなってしまうかもしれません。
あまりにもひどい嘘には苛立つかもしれませんが、それは向こうがあなたを罠にはめようとしている作戦だと気づき、相手にしない方がメリットが大きいと言えます。
冷静になり、嘘には毅然とした態度で対応しましょう。
もしあなたが取り乱して、相手から提示された悪い条件を飲むことになったり、ヒステリックな人物だと思われ、不利になってはいけません。
嘘には反論をしたくなりますが、その必要はありません。
相手のペースに巻き込まれずに、自分の主張をすることを第一に考えましょう。
反論しなかったからと言って裁判で不利になることはない
調停の場では、証拠を出す義務や主張文を出す義務などはありません。
必ず反論しなくてはいけないわけでもありません。
その後、調停から審判、裁判になるときに反論しなかったことで不利になるということもありません。
反論には意味がある場合も!
暴露はモラハラを抑止する効果がある
調停で決着がつきそうなケースであれば、できれば調停の場で相手の嘘を暴露できた方が良いでしょう。
相手に何のダメージもなく終わってしまうと、
「悪いことをやったとしても言い逃れできる」
「自分のやったことを見逃してくれる相手」
だと思い、これからの付き合いにおいても加害行為を続けてくる可能性があります。特に子どもがいる場合は、引き続きかかわり続ける子どもがターゲットになる可能性があります。
これらを未然に防ぐ(もしくは少しでも被害を少なくする)ためには、こちらが相手へ屈しないという態度をとり続けることです。
痛みでもって、彼らに「モラハラをするとどうなるか」を学ばせられる場所、それが離婚時の暴露だと私は思っています。
反論することで争点が明確になる
どの言い分が違うのかがハッキリするために、何を争点とすればいいのかが分かりやすくなります。
お互いが認めている部分については、これ以上議論する必要はなくなります。
争点に絞って話し合いを進めることができます。
どうやって反論すればいい?
相手の嘘に反論したい場合は、書面にして提出しましょう。形に残るほうが長く抑止力が続く可能性があるからです。また、反論に時間を取られて、調停の限られた時間を無駄に使ってはいけません。
調停はお互いの時間は1回約1時間です。その時間を有効に使うためにも、あらかじめ書面にまとめて出しておくのがいいでしょう。
嘘ばかりが書き連ねてある長文に対して、こちらも長文で応戦することはあまり好ましくはありません。
文章が長くなりそうな場合は、相手の文章に対して、相手の言っていることが正しければ「認める」、相手の言っていることが間違っていれば「否認する」と書くだけでも反論することが可能です。相手の考えの部分(どう感じたか、何を思ったか)など本人にしか分からない点に対しては、「分からない」としましょう。
一文の中に自分が真実だと思う部分と、真実ではない部分がある場合は、それぞれに対して「認める」「否認する」ことを明確にしましょう。
※あくまでもこれは一例です。弁護士などの専門家にご相談の上で作成してください。
まとめ
- 反論することはモラハラ抑止効果が見込める
- ただし、反論することに囚われすぎない
- 自分の主張をすることが調停の真の目的であることを忘れない

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