このサイトでは、生育環境で誤ったコミュニケーションを身につけてしまったケースで、モラハラは加害者が罪悪感を感じることができ、なおかつ本人が「モラハラを治したい」と強く希望する場合に限り、モラハラを治すことができると考えています。
さて、モラハラを治すときには、正しいコミュニケーションを繰り返し訓練をし身につけていく必要がありますが、このときにパートナーや友人のサポートが欠かせません。しかし、モラハラを治すことは簡単ではありません。
モラハラを治すサポートをしているパートナーや友人が病んでしまわないために、忘れてはいけないことをまとめました。
1.治すのは本人であるという意識を持つ
まず、サポートする人が「なにがなんでも治してあげよう」と思わないことです。あくまでもモラハラを改善することができるのは本人であり、本人の意思が一番重要です。特にパートナーは立場的にも、モラハラが治ることは自分の人生にとっても大きなメリットになります。そのため、加害者本人以上に治すことに情熱を注いでしまうこともあるのです。
モラハラは治るまでに時間がかかります。そして本人の心身の状態によっては、良くなったと思ったら後戻りしたり、最悪、治らない場合だってあります。
サポートする側がモラハラを治さないといけないという責任を持ってしまうと、モラハラが治らないのは自分のせいではないかという意識が芽生えてしまいます。治らない、改善されていかないことで焦り、ストレスを抱えてしまうとうまくいきません。
そしてモラハラ加害者側も、治らないのは周囲のせいや環境のせいであると思ってしまうと、モラハラは治らなくなってしまいます。
2.モラハラの責任を取らない
またモラハラ加害者は、時に子どものような行動を取ることがあり、サポートする側がまるで子どもの面倒を見るような意識になってしまうことがあります。するとモラハラを治すサポートをしていたハズなのに、いつの間にかモラハラの責任を取る行動を取ってしまっていることがあるのです。
モラハラをして何かしらの不利益を被った場合に、その不利益をサポートする人が被っていませんか?そうなっていたとしたら、治す手伝いではなく、モラハラの責任を取る手伝いをしてしまっています。
この状態では、モラハラは改善されていきません。もし、何かしらの痛手を受けることになっても、それは必ずモラハラをした本人に責任を取らせましょう。
3.長時間一緒にいない
モラハラの怖いところは、知らず知らずのうちにモラハラ加害者にマインドコントロールをされてしまうということです。
マインドコントロールは、どんな人であっても状況さえ整えば必ずかかると言われています。つまり、サポートする人は本人も気づいていないうちにマインドコントロールされる可能性があるのです。そうならないためには、いくらサポートをするからといって長時間一緒にいることは避けましょう。
マインドコントロールを防ぐ手段として、外の情報を手に入れることは非常に重要です。モラハラ加害者と居ない時間を必ず作り、他の人とのコミュニケーションも必ず行いましょう。
気づかぬうちにコントロールされ、結果的にサポートする人が病んでしまうことがないようにしましょう。
4.人生を満喫する
サポートする人は、自分の人生の楽しみや趣味をそのまま謳歌しましょう。モラハラ加害者のことを終始、モラハラをしないように監視をしなくてはいけないわけではありません。
お互いに自分たちの時間を持ち、それぞれの人生を満喫することも大切です。
5.もしコントロールされてしまいそうであれば、一旦サポートを中止する
サポート中に、サポートする側の体調が思わしくなくなったときや、モラハラ加害者の言うとおりにコントロールされているのではないかという疑いを持った時は、一旦サポートを中止してください。
よくなってきたときにやめてしまえば今までの努力が無駄になってしまうのではないかと、そのままサポートを続けたい気持ちになるのも分かります。
しかしモラハラを治すのには時間がかかります。頑張り続けてしまえば、何かしらの悪影響のため今後のサポートができなくなることも考えられます。そしてなによりも、あなた自身の人生が一番大切です。
サポート中は必ず、自分の心身の状態を一番に考えてください。
サポートする人が妻の場合、注意しなければならないこと
モラハラを治すサポートをする立場の人間が、友人である(もしくはカウンセラーなどの専門家である)場合と、パートナーや家族である場合は、ある1点において決定的な違いがあります。
それは、パートナーや家族の場合は、モラハラ夫やモラハラ親がしたモラハラの責任が家族であるあなたにもあると周りから批判される可能性が非常に高いということです。
友人であれば、モラハラ被害者からも「あなたも大変ね」と同情的な目で見てもらえることさえありますが、反面、パートナーや家族であれば「どうしてモラハラを止めないんだ!」と責任を追及される立場に変わります。
なぜなら、家族には連帯責任があるという考え方が一般的だからです。たとえば、高齢者である親が交通事故を起こした場合、パートナーや子どもに「どうして免許を取り上げなかったんだ!」と批判が集中します。
モラハラ夫との生活で、家族であるだけで同情されるどころか「あなたまで加害者の目で見られる」ことがあることを覚えておかなくてはいけません。
まとめ
サポートするときに必要なのは、「治す」ではなく「見守る」という意識です。必要な時に手を貸し、それ以外のときは見守りましょう。
あなたの方が病んでしまわないように気を付けてください。得体のしれない不安感、イライラ、ストレス症状などが出たときはサポートを中止する決断が必要です。
コメント