なぜ毒親は子どもをコントロールしたがるのか?

なぜ毒親は子どもをコントロールしたがるのか?

モラハラ親は親になるべきではない毒親です。

モラハラ親は子どもをコントロールしようとし、子どもの人生をめちゃくちゃにしてしまいます。なぜ、モラハラ親(毒親)は子どもの人生をコントロールしたがるのでしょうか?

目次

子どもが一番の被害者になりやすい理由

子どもは、モラハラの被害者になりやすいと考えられます。

子どもは非力で親に保護されてなくては生きていくことができません。モラハラ親はときにはそのことを利用して子どもを自分の意のままにコントロールしようとします。

モラハラ親は子どもの生死を天秤にかけて、親の言うとおりにしなければいけないように仕向けます

具体的には、「いうことを聞かないなら家から出て行きなさい」「一人で生きて行きなさい」といって突き放します。子どもは「死」か「親の言うことに従うか」の2択を選ばなくてはいけません。

この場合は、「親の言うことに従う」しか選択肢はないのです。

またモラハラは、「密室」で行われやすく、家庭内は外の目が届きにくいためモラハラが行われる頻度が高くなります。

そして子どもの場合は小さいころからその環境で生きてきたため、それが他の家庭と比べ異質であることに気づけません。他の家でも同じようにモラハラが行われているものだと思っている場合もあります。

さらに、小さい子どもは親と対等に話をしたり、自分の言いたいことを的確に言葉にすることができません。

そのためモラハラ親の言葉に対して「おかしい」「間違っている」と思ったとしても、はねのけることができないのです。

<子どもが被害者になりやすい理由>
  • 親の言うことを聞かなくては生きていけないから(そういう状況にモラハラ親が追い込む)
  • 小さいころからその環境であるためおかしいことになかなか気づけない
  • おかしいと思ったとしても言葉が発達段階である子どもは、親の言葉をはねのけることができない

毒親が子どもをコントロールする心理

モラハラ親は「うらやましがられる親」として周りから評価をされるために子どもを利用する

モラハラ親は、人から見て自分が「いい親」でありたいと考えています。

実際にやっていることは「いい親」とはいいがたいのに不思議ですよね。このようなギャップは、子どもから見て「いい親」ではなく、他人から見て「うらやましがられる親」でいたいために「間違ったいい親」を目指していることから起こります。

たとえば、子どもが
  • 親の言うことをよく聞き、従う
  • よくお手伝いをする
  • 自己主張(わがまま)しない
  • 外で、親のことが大好きだと言う、もしくは、親の悪口を言わせないようにする

ようにしつけていきます。

周りの大人たちから見ればとても利口で優しい子として目に映ります。そして周りから「(手のかからないことで)いいわね」と言われると「そんなことないわよ」と謙遜し、いい気分を味わいます

また、子どもがモラハラに反発するタイプの子であれば、自分がいかに子育てで苦労をしているかを語り、周りの同情を引くことに利用します。

このように自分を引き立たせるための道具として子どもを利用するのです。

自分自身の人生に目覚めていない

自分の人生が充実しているときは、他人の人生や、他人からの評価というものはそれほど重要ではなくなってきます。

自分の人生が充実していると、「何をやろうか」「次は何をしようか」「何に挑戦してみようか」と自分のやりたいことで頭の中がいっぱいになります。

こういったときには、興味のベクトルは自分(の好きなもの)に向いています

反対に、人生が充実していないと空虚であると感じます。

その空っぽの空間を何とか埋めようと「他人の人生」や「他人からの評価」で満たそうとしてしまうのです。

興味のベクトルは自分の中ではなく外に向き、その結果、他人のことばっかり気になってしまうのです。

モラハラ親は空虚な人生を何とか満たそうと、子どもさえも利用して他人からの評価を得ようとするのです。

子どもの人生は自分の人生の一部だと思っている

モラハラ親は、親子密着型が多く、自分と子どもをうまく切り離して考えることができません。

そのため子どもが大きくなって手の離れる年齢になったとしても、子どもの行動に口を出し操ろうとします。

モラハラ親にとっては子どもは自分の延長なので、他者の人生に口を出しているという感覚はなく、自分の人生を決めていると思っています。

この価値観を変えることは簡単ではありません。モラハラ親は自ら子どもから離れていく可能性は非常に低いため、子ども側からモラハラ親と距離を取ることが必要です。時には、距離をとっても執着されることもあります。

距離を取ることを告げると攻撃対象にされ、執拗に嫌がらせを受ける可能性もあります。黙って姿を消すことが得策です。

子どもを道具のように考えている

子どもは自分の便利な道具であると考えており、必要に応じて使おうとしてきます。

たとえば、子どものうちの1人が利用価値がないと判断すればすぐに切り捨て、他の子どもを利用しようとすり寄ってくることもあります。

モラハラ親にとっては、使えなくなった道具を捨て、利用価値の道具に乗り換えるぐらいの感覚です。

モラハラ親から愛情を受けてこなかった子どもは、すり寄ってきたときに突き放すことが難しく、いいように利用されてしまうこともあります。

しかし、すり寄ってきたこと=モラハラ親からの愛情ではないため、子どもはさらに不幸になってしまいます。

子どもを所有物と考える背景には子どもへの強い執着と依存

子どもの人生を自分の人生だと思い、高い教育を施してインテリの道を歩ませようとする親もいます。また、家庭の頂点に君臨し家族を支配しようとする親もいます。

こうした親に見られる特徴は、子どもや家族への強い執着と依存です。

親自身が社会のあらゆる場所に自分の居場所があり、あらゆる人とのつながりがある場合は、依存する先(心のよりどころとする先)がたくさんある状態です。こういった場合は、家族という単位はありつつも一人の人間として自立しています。

しかし、社会に排除され、社会の中に自分の居場所がないと感じている人にとっては、すがったり頼ったりできる場所が家庭内のみになってしまいます。

家庭や家族に見捨てられてしまえば、自分は孤立してしまうという恐怖から、家族に依存し、また家族をコントロールして自分を見捨てないようにさせようとするのです。

自分の興味や熱意のベクトルがいろんなところに分散されていればそれぞれにちょっとずつ依存することができ、バランスが良いと言えます。

しかし、依存先が1つしかない場合はそこにすべての熱量がドーンとかかってしまい、その依存先の負担が大きくなるわけです。

自分の子どもにモラハラをしてしまう可能性は1/3以上

アメリカの研究では、虐待を受けた子どもが自分の子に虐待をしてしまう確率はおよそ3分の1と言われています。

モラハラの場合も、親から受けてきたモラハラを自分の子どもにしてしまう「モラハラの連鎖」が起こる可能性は低くないと考えられます。

また、自身がモラハラを受けてきたことを自覚していなかったり、また自分自身がモラハラをしている自覚がないケースでは、親子間で連鎖を繰り返す確率が高くなると考えられます。

しかし逆を言えば、モラハラ環境で育ったとしてもおよそ3分の2はモラハラが連鎖しないということです。

過去は変えられませんが、未来を変えることはできます。

モラハラを治そうと努力することは、未来の幸せにつながります。

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