モラハラ加害者が身近にいると答えた人はおよそ7割弱と言うアンケート結果からも分かるように、モラハラ被害は決して他人事ではありません。
職場や家庭、友人関係などで、モラハラ被害に遭ってしまったらどうしたらいいのでしょうか。
モラハラ加害者が身近にいた立場だからこそわかる、最も有効な対策を7つ紹介します。
モラハラ加害者に有効な対策
1.モラハラが始まったらその場を離れる
モラハラ行為は、被害者を貶めるためだけのものであり、怒鳴ったり、批判をすることに意味はありません。何かを解決したいという意図も全くありません。モラハラ行為が始まったら、その場を離れましょう。聞くことに意味がないからです。
「また、あとで聞きます。」などと理由をつけて、モラハラ加害者のいない場所に移動しましょう。(方便であり、本当にあとで聞く必要はありません。)
2.モラハラ加害者に報告をしない
モラハラ加害者は常に被害者を貶めるネタを探し、モラハラが出来る機会を伺っています。理由は何でもよく、被害者にまったく落ち度のないことでもあげつらい、批判します。
例えば、「今日はお化粧をしている」と言えば「そんなことに時間をかけるなら家事をもっとしっかりやれ!」と言い、反対に「今日はお化粧をしなかった」と言うと、「身なりくらい整えろ」と言います。
どんな物事にも良い面と悪い面と二つの側面があるため、悪い側面に焦点を当てればなんでも批判が出来てしまいます。モラハラ加害者は批判の理由をつけることがうまく、どんな内容でも批判をすることを得意としています。
被害に遭わないためには、モラハラ加害者には、自分のことを報告しない、相談しないのが鉄則です。(仕事上どうしても、報告しなくてはならない場合は、余計なことは話さず、業務連絡のみにとどめておきましょう。)
モラハラ加害者には報告せず、モラハラができるネタを与えないようにしてください。
3.決して折れない、相手の要求を飲まない
モラハラ加害者は時に脅しを使ってきます。「訴えるぞ!」とか、「病気になった」といって騒ぐことがあっても、モラハラ加害者はあなたに対して、なんらかの改善を求めてはいません。相手を屈服させることだけが目的です。あなたが折れるまで、このような行為は続きます。
しかし、一度でも折れると、モラハラ加害者は、「こいつは強く言えば言うことを聞かせられる相手だ」と学習し、さらにひどいモラハラ行為を繰り返します。折れることは一瞬の解決と、その後、永久に続くモラハラ被害を生み出します。
モラハラ加害者たちは、「相手に謝罪させていい気分を味わうこと」「相手を自分の意のままにコントロールすること」が目的なため、「すぐに謝罪をする人」「相手の要求に応えようとする人」は格好の餌食になってしまいます。
逆に言えば、「この人はコントロールが難しそうだ」と思わせる相手は苦手であり、向こうから距離を取ってきます。
決して折れない姿勢は、「モラハラでコントロールできない厄介な人」だと思わせることができ、モラハラ加害者との悪縁を遠ざけることができます。
4.周りの人に相談する
モラハラ加害者は体裁や世間体をものすごく気にするため、周りにモラハラ行為がバレることを嫌がります。最もやってほしくないのは、自分のモラハラ行為が周囲に露呈し、その結果、部署の異動や左遷といった不利益を被ることです。モラハラ加害者は自分の行為を正当化していますが、本当は自分がやっていることが「やってはいけないこと」であるという自覚があります。
「こんなことを言われた」、「こんなことをされた」と言うことを日ごろから周りの人に相談しましょう。
あなたにモラハラ行為をすると周りの人に伝わると思わせることで被害に遭いにくくなります。
5.被害にあったら第三者を入れる
モラハラ被害に遭ってしまった場合には、当事者同士だけでの解決は難しくなります。そもそも、モラハラ加害者は何かを解決したいと思っていません。
モラハラ被害を終結させるためには、第三者を入れることです。そして第三者はできるだけモラハラ加害者よりも上の立場の人が良いでしょう。人間関係は上下関係、利害関係であると考えているモラハラ加害者は、上の立場の人が言うことはすんなりと聞く可能性があります。
仕事上の間柄であれば、「上司に相談します」と言うだけでも効果があります。その時に加害者が「当事者同士の問題なのに、無関係な第三者を入れるのは間違っている!」と主張してくるかもしれませんが、「すでに業務に支障が出ているので、無関係ではありません。上司に報告する義務があります」などと言い、強固な姿勢を示しましょう。実際に間に入ってもらわなくとも、今後のことを考えると、上司には報告をしておいたほうが良いでしょう。
ただし、会社や部署によっては、モラハラ加害者の人数が多く、その上司もまたモラハラ加害者であるというパターンもあります。こういう場合は周囲に助けを求めること自体も難しく、できれば転職を視野に入れたほうがいいでしょう。
嫌な環境からは離れるべきであり、それは逃げではありません!
6.モラハラ行為を録音、記録する
モラハラ加害者は、自ら非を認め謝罪することはありません。モラハラ行為は、「なかった」か、ひどい場合は「あなたが加害者にしていたこと」だと主張してきます。モラハラ行為は必ず記録に残し、証拠を確保しましょう。
また、モラハラ加害者からの暴言などが書かれた手紙やメールなども証拠になります。捨てずに取っておきましょう。
7.診断書を取っておく
もし、モラハラ被害が続き、心身に不調をきたしてしまった場合は、すぐに病院にかかりましょう。そして、診断書を取っておきましょう。有力な証拠になります。
モラハラ加害者に対してやってはいけないこと!
モラハラは接し方を間違えるとエスカレートしていきます。下記の行為は、モラハラ加害者との余計な縁を作ったり、またモラハラをエスカレートさせる危険があるので、決して行わないでください。
1.自分に非がないことを謝罪する
モラハラ加害者にとって、相手が謝罪してくれたことは「相手が自分の罪を認めた」ことになり、その場を収めるための謝罪、相手との関係を改善するための歩み寄りによる謝罪は、のちのちの大きなトラブルのもとになります。
自分に非がないことを謝罪するのは絶対にやめましょう!
2.相手の暴言に対して暴言を返す
モラハラ加害者と向き合うとき、相手の理不尽な攻撃や暴言に耐えかねてこちらも同じように応戦してしまうことがあります。しかし、この手は悪手であり、最終的にはより傷つけられて終わる可能性が高いと考えられます。
3.モラハラをモラハラで返す
相手のことを無視する、人格否定をする、大声を出して怒鳴る、物に当たる、相手に罰を与えるといったことをやり返したとしたら、どんどんとあなたはモラハラ加害者に似てくることになります。
そもそもモラハラ加害者のモラハラ自体が、モラハラ加害者相手と対峙するために見についた生存戦略であると考えられ、この様にモラハラを模倣することでモラハラ加害者はどんどんと増えていくことに気を付けなければなりません。
4.会話を長く続ける
モラハラ加害者との会話は無意味です。話し合えば分かり合えるということは幻想だと割り切り、距離を取ることが重要です。
5.モラハラだと指摘する
モラハラ加害者から恨みを買うことも危険を伴います。特に、否定されることが何よりも許せないモラハラ加害者を激怒させてしまうと、彼ら特有の「自己愛憤怒」により、どんな逆恨みをされるか分かりません。
まとめ
モラハラ加害者と正常な人間関係を築くのは不可能です。「この人は宇宙人」と思って距離を取り、関わり合いにならないのが一番です。
しかし、家族にモラハラ加害者がいたときは厄介です。物理的に距離が取れないこと、家庭内に第三者を入れることが難しいからです。家族にモラハラ加害者がいる場合は、別居もしくは離婚をオススメしています。
モラハラは残念ながらほとんど治ることはありません。モラハラ加害者を治そうと無意味な努力して疲弊するより、あなたの心身の健康を優先し、離れましょう。
コメント