人はマインドコントロール下にある時に、元々の人格に関わらずひどいことを言ったりやったりしてしまう可能性があると思っています。
私は、夫のことを
時には
ロボットのようだ
と感じたり、
また時には
鬼のようだ
と感じていました。
そして夫そのものの意志がないように見えることも多かったのです。
このことは、モラハラ加害者である夫自身が、またモラハラ被害者でもあり、未だにモラハラ親からの支配下にあることを表しているのではないかと思います。
マインドコントロールはなぜ人を鬼へと変えるのか?
夫の様子は時に「人間ではない何か」に変わりました。この時の夫のことを私は鬼や悪魔のようだと感じていました。
マインドコントロールをされた人間は、人にはできない恐ろしいことをできるようになると考えられます。
かつて地下鉄サリン事件で、大規模な無差別殺人が行われました。とても人間にはできないような凄惨な事件です。これもまた、犯人らはマインドコントロールされていたのではないかと言われています。
また有名な「ミルグラム実験」をご存知でしょうか?
実験の概要はこうです。
面識のない2人の人間の一方を「教師役」、もう一方を「生徒役」とします。
「生徒役」の人は、電気ショックを与える椅子に座らされます。
「教師役」の人は、その電気ショックを与える役です。
答えを間違えたら電流を流し「生徒役」にショックを与えます。さらには、答えを間違えるたびに与える電流を大きくしていきます。
この実験では、実は「生徒役」は役者であり、被験者は「教師役」の人でした。
「生徒役」の役者は嘘の電気椅子に座っていましたが、電流を流されたときには死に至るのではないかというほどの迫真の演技を見せていたそうです。
「教師役」が「生徒役」の身を案じ実験の中止を申し出ると、権力のある博士が、「実験を続けてください」と言います。さらに拒むと「あなたには責任はありません」「どうしてもこの実験を続ける必要があるのです」といいました。
すると、「教師役」の約半数が最大ボルトである450ボルトまで電流を流すという結果になったそうです。
これは、閉鎖された空間で権威者に従う人間心理を実験したものです。
実験結果は、人に害があることが分かっていたとしても、それを止められず権威に従ってしまうことは誰にでも起こりうるということを示しています。
この実験から分かることは、
1.閉鎖的空間=密室であること
2.自分より力のある人に指示をされるということ
3,「あなたに責任はない」と言われること
という3つの条件で、人が残虐性のある行いをしてしまうようになるということです。
これを、モラハラに変えてみるとどうでしょうか?
モラハラは、密室で行われることが多いといわれています。(詳しくはこちらの記事をご覧ください。⇒モラハラ加害者は怒鳴る場所を選んでいる?コントロールできるのに「怒鳴る」をやめない理由)
これは、1の密室であることと一致しています。また、幼いころからモラハラ環境で育った子どももまた、家庭という密室でモラハラ被害に遭っています。
モラハラ加害者は時に周囲の人間を操り、自分の手下(フライングモンキー)に攻撃を指示することがあります。
これは、2の自分より力のある人(=親)に指示をされているに当てはまるでしょう。
モラハラ親は、子どもをコントロールし、意のままに操ろうとします。そのときには、子どもを懐柔するために、過度に甘やかしたり、子どもがやった悪い行いも他の誰かのせいにすることがあります。
「あなたは悪くないのよ」と言って子どもをかばうのは、3.「あなたに責任はない」と言われることと一致します。
この実験では「教師役」の被験者たちが実験環境に置かれたのは短期的です。しかし、小さいころからモラハラを受けている子どもにとっては、同じ環境下に長期間晒されていることになります。
そのため子どもは、より強く影響を受け続け、残虐性は一過性のものではなく深く心に根差すことになります。
人は誰でも悪魔に変わる そして人間に戻らなくなる人もいる
私はモラハラを生む原因は、
支配的な親から時には可愛がられ、時にはモラハラ行為を受けて育ったこと
が関係していると考えています。
そして、このマインドコントロールの最も恐ろしい手口は、
時には、愛しているような振る舞いを見せるというところです。
たとえばいつも虐げられ、いつも粗末に扱われてきた場合であれば、相手に対して強い憎しみを持つようになるか、相手に見切りをつけさっさと縁を切ることができるでしょう。
しかし飴と鞭を使い分けるかごとく時には優しさを見せることで、
モラハラですら「愛情である」
ように錯覚し、本人も気づかぬまま支配されてしまうということです。
ほとんど毎日のように義両親に電話をかけ、連絡を取り合っていました。
義両親からあれやこれやと口を出されても、素直に従い、親の意のままにふるまっていたのです。
義両親の過干渉は夫の中で「俺のことを思って言ってくれている」と変換されていました。
夫自身は、親からモラハラを受けて育ってきているとは夢にも思っていないことでしょう。
被害者もモラハラをしないよう気をつけなくてはいけない
私はモラハラ被害を受けた自分自身もまた、同じように加害に気を付けていかなければいけないと考えています。
今の加害者がかつての被害者であったのと同様に、自分が加害者に転じることがないように。
さらには、もし自分が加害をしてしまったとき、自分がモラハラをしてしまっていることに気づくことができないかもしれません。
私はこのことをよく覚えておかなくてはいけないと思っています。
モラハラ加害者は、モラハラ環境が大好き!
モラハラ被害者は、いつの間にかモラハラ加害者に変わってしまうことがあります。それを見たモラハラ加害者は大いに喜ぶでしょう。彼らはモラハラが大好きで、またモラハラ環境を好むからです。
モラハラ加害者は、自分自身の不幸に同情してもらいたいと思っています。
そして、モラハラをすることに共感してもらいたいとも思っています。
モラハラは当たり前
モラハラは当然の権利
被害者は、いつの間にかそういう思考に陥ってしまっています。
さらには、モラハラ加害者は、被害者を不幸へと引きずり下ろし、あなたを同じ加害者に仕立て上げようとしていることに気づかなくてはいけません。
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