結婚した配偶者がモラハラ加害者だと気が付いた場合には、パートナーのモラハラを治すことよりも、モラハラをエスカレートさせないように付き合い、最終的には別居や離婚することをすすめています。
なぜなら配偶者のモラハラ行為の原因はあなたと付き合う前のできごとにあり、あなたには一切の責任がありません。配偶者のモラハラを治すことに時間をかけたり、ましてや人生を賭けたりしてはいけません。
モラハラ被害者の人は「モラハラを治す」責任を負わされている理不尽に気づいて!
モラハラ加害者と家族というだけで、モラハラ加害者と同類のように見られたり、「妻であるあなたがモラハラを止めたり、コントロールできなきゃダメ!」だと言われてしまうこともあります。周囲が家族に対しても批判してくることもあります。
また、モラハラ加害者からも「お前が至らないから」「お前が怒らせるから」とモラハラの責任を押し付けられます。「お前が行動を改めれば、こんなことをしなくても済むんだ」と言われ、自分の行動を変えるように求められます。
しかし、モラハラ加害者がモラハラをしてしまうのは、加害者自身の問題によるものです。被害者が行動を変えたところでモラハラを抑えることはできませんし、モラハラで言うことをきかせられると学べば次第にモラハラはエスカレートしていきます。
モラハラ被害者に非があるように言われたり、ましてや治す責任を押し付けられることは間違っています!
夫の問題を自分の問題のように背負いすぎてはダメ!
モラハラ被害者の方は、責任感の強い方が多く「私がこの人を配偶者に選んだのだから」「一生を共にすると誓ったのだから」とモラハラ加害者である夫と添い遂げようとする人もいます。さらには、縁があって一緒になった配偶者のことをわが身のように感じ、モラハラを治そうと誰よりも努力することさえもあります。モラハラ関連の書籍を読んだり、モラハラを治すためのクリニックを受診・相談するなどし、当事者以上に頑張る方もいらっしゃいます。
しかし、残念なことにこういった努力が実を結ぶことは少なく、モラハラ夫が年を取って体力が衰えるまでモラハラ行為は改善することなく続くケースがほとんどです。
ただ、モラハラ加害者を配偶者に選んでしまったということだけで、自分の一生をモラハラ夫の改善のために使ってしまうことはもったいないことです。
モラハラの原因や責任は配偶者にはない!
モラハラ加害者のモラハラは、決して配偶者に原因があるわけでもなく、ましてや責任もありません。
モラハラ加害者の妻であるというだけで、モラハラ加害者の家族というだけで、周囲から責任を押し付けられたり、同類に見られるのは(理不尽なことですが)実際にあります。周囲から疎遠にされたり、人間関係がこじれ元に戻らなくなることもあります。
モラハラ加害者のそばにいるということは、自分の人生を台無しにするリスクが高いのです。
そのため、被害者はモラハラ加害者を何としてでも治そうとしますが、必要なのはモラハラ加害者をあなたの責任で治すことではなく、その責任をきちんと本人にとらせることや、自分の責任ではないことを放棄することです。
モラハラは改善されたと思ってもまた悪化する!治すことは難しい
モラハラが治った?それは一時的な「ハネムーン期」にすぎないかも?
モラハラには周期があり、多くのモラハラ加害者はみな常にモラハラをしているわけではありません。モラハラをした後は、全くモラハラをしない期間「ハネムーン期」という時期があります。(中にはない人もいるようです)
モラハラをしない期間があることや、モラハラをした後に加害者が反省したかのような態度を取り「もうしないから」という言葉を言われることで、被害者もモラハラ加害者に期待をしてしまいます。
そして、本当に数週間から数カ月の間、モラハラを全くしない時期が来ます。この「ハネムーン期」があることで「モラハラが治った」と勘違いしやすく、被害者もモラハラが改善されたから夫とまたやっていけると関係を続けようとします。
しかし、モラハラに周期があることは一般的であり、加害者が鬱憤を晴らした後に長期間モラハラがおさまるというのは「モラハラが治った」わけではありません。
10代でモラハラに気づき改善することができた友人ですら未だにモラハラが出ることもある
モラハラは持病のようなもので
- 自覚をする
- 自分自身で制御する方法を覚える
- モラハラをしてしまったときの対処法を覚える
ことで、社会的には人付き合いをうまく続けることができるようになります。
友人は、モラハラを自覚し改善することができましたが、それでも未だに余裕がないときなどにはモラハラが出てしまうこともあるようです。完全にモラハラをコントロールすることや、モラハラを全く無くすということはほとんど不可能に近いのです。
「モラハラが治った」と言っている加害者は恐らく治っていない
つまり、モラハラは治るというものではなく、ある程度制御できるようになる、制御できなかったときの対処法を覚える(人にすぐに謝罪する、モラハラが出そうになったときにすぐにその場を離れるなど)で社会との摩擦を少なくする方法を学ぶことです。
「モラハラが治った」といっている人は、恐らく「ハネムーン期」のゴキゲンのときのことを自分自身で治ったと思っているだけにすぎません。簡単に治るものでもありませんし、軽々しく治ったと口にできる物でもありません。
本当にモラハラ加害者として苦しんでいる当事者は、またいつモラハラが出てしまうかという恐怖と戦っています。もし「治った」と宣言してしまえば、またモラハラが出てしまったときに、周囲を失望させてしまうのではないか、そのことで人間関係が破綻するのではないかとも考えています。
今後の人生でモラハラを制御し続けていかなければならないということを分かっているから「治るものではない」ということを知っています。
だからこそ簡単に「治った」などとは言えないのです。
「俺は変わった」「明日からは別人になる」「生まれ変わる」「治った」というセリフを言える人は、恐らくモラハラがなんであるかをよく分かっていないと思います。
当事者も一生付き合っていくモラハラ それを妻がコントロールすることはできない
配偶者がモラハラを治すことはできません。なぜなら、当事者自身もモラハラを治すことができないからです。そして一生をかけて制御していかなければならないものです。
モラハラ加害者のコンディション次第で、またいつ出てくるか分からないのがモラハラというものなのです。しかし、本当に反省し、改善しようと努力し続けられる人の場合は、モラハラを収束させていくことができるでしょう。
モラハラは加害者によって程度が違う ひどい場合は見限る決断を!
モラハラ加害者は、日々嫌みのようなことを言ってくる性格の悪い人もいれば、反社会的な行動を取り、周囲や家族に多大な迷惑をかける人もいます。モラハラに加えて、クレーマー行為や迷惑運転などをする人の場合は、大きな犯罪に家族全員が巻き込まれる可能性もあります。
ハッキリ言って、モラハラ夫のモラハラはあなたの人生を賭けてまで治す価値のあるものではありません。
取り返しのつかないことになる前に、早めにモラハラとの縁を断ち切る覚悟も必要です。
まとめ
このサイトでは、モラハラの改善の仕方や治し方(一部のケースのみ)を紹介していますが、あくまでも自分自身のモラハラの改善のため、もしくは我が子がモラハラ行為をするようになった場合に使ってほしいと考えています。
肝心なのは、パートナーや家族、周囲がこうすれば治るというものではないということを知っておくこと。
そしてモラハラが出るのは、モラハラ加害者のコンディションによるところが大きく、周囲には非がないということです。
なによりもモラハラ加害者がモラハラ加害者になった原因は、あなたにはありません。もっともっと昔から、モラハラ加害者になるべく原因の積み重ねがあって今に至るのです。
責任のないこと、それを手放さなければモラハラ加害者がモラハラを治すチャンスさえもなくなってしまうかもしれません。
コメント