親しい人からモラハラ被害の相談を受けたらどうすればいいの?やってほしいこと7つ

もし親しい人からモラハラ被害の相談を受けたらどうすればいいの?やってほしいこと7つ

離婚理由の上位3位以内に「精神的虐待」が入っていることからも分かるように、モラハラ被害は決して他人事ではありません。自分が被害に遭うだけではなく、兄弟や友人などがモラハラ被害を受ける可能性もあります。

もし、被害者から相談を受けたときにはどう対応するのが良いのでしょうか?

被害者の立場だった私が実体験を通じて「相談者にやってほしいこと」をまとめました。

目次

1.「あなたは悪くない」と伝えてあげてほしい

被害者の話を信じて聞き、そのうえで被害者に何の落ち度もないこと、被害者に原因や責任がないことを伝えてあげてください。

多くの被害者は自分自身が加害者であるかのように誤って認識をしていたり、自分が夫をモラハラ加害者にしてしまった原因であるかのように思い込んでいます。その思い込みが間違いであるということを伝えて正してあげてください。

それだけで被害者の心は必ず救われます。

2.「モラハラ」を指摘して、モラハラがどういうものかを教えてあげてほしい

こんなことを夫から言われたんだけど…

被害者からモラハラの相談を受けたとき、実は被害者自身が受けている行為を「モラハラ」だと自覚していないケースは非常に多くあります。被害者は違和感を感じつつもなお、ただの夫婦喧嘩かもしれない、私が悪くとりすぎているだけかもしれないと考えています。

そのときに、「愛ゆえの行動」「どこの夫婦でもよくあること」「ちゃんと話せばわかってもらえる」といったアドバイスをしてしまうと、被害者は「やはり自分が悪くとりすぎていただけだ」と思い込み、被害から抜け出すチャンスを逃してしまいます。

被害者は、違和感の正体が何であるのかが分かりません。多くの場合、モラハラ被害に遭ったことが初めてだからです。

そのときに「それはモラハラじゃないか」とズバリ指摘して欲しいのです。

そして、モラハラによくみられる行動を教えてあげてください。

モラハラ被害者の多くは、一つ一つは些細なものだとしても、夫の行動をなんだかよく分からないおかしなものだと分かっています。そして、モラハラの特徴をみれば、ずばり自分の夫に当てはまっていることだと納得できる材料がごろごろと揃っているのです。

私自身もモラハラを調べていくうちに、他の方の体験エピソードが「自分の夫のことを書いているのだろうか?」「自分の結婚生活のことが書かれているのだろうか?」と思うほど、ピッタリと当てはまっていてびっくりした経験があります。

モラハラを知りさえすれば、自分が受けていることがまさにモラハラに当たるということが分かるでしょうし、疑問が確信に変わり被害から抜け出す第一歩を踏み出すことができるようになるのです。

3.映像や音声での証拠を確保するようにすすめてほしい

あおり運転暴行事件では、世間から非常に注目された事件として警察も早く動き早期逮捕に至りました。世の中の人が被害者に同情的になり、あまりにも悪質だと炎上した背景には、「ドライブレコーダー」という証拠があったことが大きな理由ではないかと考えられます。

被害者がいくら口頭でどんな被害に遭ったかを説明したところで、それだけでは証拠になりませんし、何よりも辛さ、恐怖、悲しみ、怒りといった気持ちを事実の半分も伝えることができません。

一方、映像や音声というのは、証拠になるだけではなく、あたかも自分が体験したことのように被害を伝えることができます。

実は、東名高速道路のあおり運転自暴事件の後も、あおり運転ののちに暴行した事件があったそうですが、そちらはほとんど報道されていません。

今回の事件では、ドライブレコーダーの映像に「殴られるシーン」までもが映っており、それが世の中の人の目に触れたことで、大きな事件として取り上げられるきっかけになったと言えるでしょう。

モラハラの証拠もいろいろなものが証拠になるようですが、なによりも映像もしくは音声での証拠を確保するように、被害者に薦めてほしいと思います。

映像や音声では迫真性まで伝わります。単なる夫婦喧嘩ではない、家庭内で何が行われていたのかを一番よく分かってもらえるからです。

証拠はたとえ離婚をしなかったとしても将来的に役に立つものです。たとえば、被害者がモラハラ加害者としてでっち上げられそうになったときに、周囲の人に真実を伝えるためにも使えます。

いずれ何かあった時のためのお守りとしてぜひ、今から証拠を確保することをオススメします。

4.選択肢を増やしてあげてほしい

被害者は思考停止状態に陥っている場合があり、自分で何をしたらいいのかが分からずに行動に移せない場合があります。

また長年モラハラを受け続けてきた場合、モラハラ加害者を怒らせないようにするためや被害を最小限にするための行動を取るように思考が固定されている場合もあります。

そのため、被害者はどうしたら夫を怒らせないですむかとか夫とうまくやっていくための方法について知りたがります。

しかし、モラハラ加害者とうまくやっていく方法はモラハラがエスカレートする前の段階で行わなければならず、モラハラがエスカレートした後にはもう役に立ちません。そして、被害者がボロボロのときにはすでにモラハラがエスカレートした段階ですし、これからさらに加速する可能性の方が高いのです。

被害者には「被害を受けないためには、一緒に暮らしていくという以外の選択肢もある」ことを伝え、いろいろな可能性を増やすようにアドバイスをしてあげてほしいのです。

被害者は自分が夫を見捨てて、別居や離婚をしてはいけないと思い込んでいる場合があります。被害者の視野を広げ、たくさんの可能性があることを教えてあげください。

5.適切な相談窓口を教えてあげてほしい

相手があまりにも手に負えないような人物であったり、命の危険などがある場合、当事者や周囲の人間だけで解決するのが難しい場合があります。

そういったときには、行政の相談窓口を頼るのがベストです。

6.「こうしなければいけない」ではなく、当事者の自己決定を待ってあげてほしい

モラハラ被害者が必ず別居や離婚をしなければいけないわけではありません。私としては、別居や離婚を強く進めていますが、人の心は複雑であり、モラハラ加害者であったとしても「夫」や「家族」でもあるのです。

そのことを分かってあげてください。そして、アドバイスをしても最終決定は当事者である本人に任せてあげてください。

離婚というのは、子どもの人生にも関わる重大な選択です。もしかしたら、将来、離婚家庭ということで子どもが差別を受けたとき、子どもから離婚したことを責められるかもしれません。ましてや、経済的な面、社会的な面、世間体などでどんな不利益を被るかはこの段階ではっきりとは分かりません。

別居や離婚には、人生の選択肢として大きな覚悟が必要です。

離婚を「誰かに言われたから」、「誰かにこうしろと指図されたから」という理由で決定してしまうと、壁にぶち当たった時に簡単に心が折れてしまいかねません。

離婚後の人生を前向きに生きるためにも、「離婚の覚悟」が必ず本人の中で必要です。

7.何よりも被害者の安全第一で!

そして、必ず被害者の安全を第一に確保してあげてください。

安全を確保するためには、「情報」が必要です。別居や離婚をするにしても、準備や安全確保ができていないまま強行するとかえって身の危険を招くことに繋がりかねません。

慎重に、入念に、被害者の安全第一で行動をしてください。

まとめ

モラハラ被害者の中には、周囲の無理解によってさらに深く傷つけられる体験をしている場合もあります。

モラハラを理解すること、それが最も被害者を救うことに繋がります。

そして、「自分が悪いのだ」「自分のせいで夫が苦しんでいるのだ」と思い込み、受けなくてもいい中傷を受けている被害者を救ってあげてください。

もし親しい人からモラハラ被害の相談を受けたらどうすればいいの?やってほしいこと7つ

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