モラハラ夫がモラハラをする目的は4つ!心理パターンから分かる被害者の特徴

モラハラ夫がモラハラをする目的は4つ!心理パターンから分かる被害者の特徴

モラハラをしない人にとって、モラハラ加害者の行為は時に深く謎に包まれています。なぜなら、モラハラをすることで彼らは損をしていることさえあるからです。

時には損をすることになったとしても、意地になってモラハラをするのはなぜでしょうか?

自己愛は、二つの中間段階を経て、発達します。最初の段階は、「誇大自己」の段階で、すべての関心を求め、神のような万能感を抱いています。その後、発達してくるのが、「理想化された親のイマーゴ」の段階で、親を神のように理想化し、それに一体化することで、自分の理想像を育む段階です。それらを経て、誇りと理想をもち、現実的な知恵を兼ね備えた、成熟した自己愛へと結実するのです。(岡田 尊司氏:岡田クリニック

自己愛性パーソナリティ障害の人は、自己愛の発達過程に問題があったため、未熟な自己愛しか持っていません。

自分を大切にするという機能が育っていないため、自分を肯定したり、あるがままの自分を受け入れることができません。

そのため、貧弱な自己愛によって自分を粗末に扱ったり、理想化した自己像を膨らませて尊大にふるまったりします。

彼らは、自分に足りない自己愛を補うために、他者を使い、自己愛を満たしてくれる人をパートナーに選ぶと考えられます。

目次

モラハラをする理由①褒めてもらいたい

モラハラ加害者は、尊大な人間ではなく、実は強い自己否定感を持っています。心の奥底の自己否定感にぺしゃんこにされないために尊大にふるまうことによってバランスを保っているのです。

彼らはこの自己否定感に対する防衛機制として、誰かから褒めてもらったり、他人と自分を比較して優越感に浸ろうとしたり、他者を見下して支配欲を満たそうとします

そのため、人からの賞賛を求め、他者に対しては自分より下の存在だと卑しめることが必要となります。(マウンティング)

彼らの行動を「エナジーバンパイア」と呼ぶことがありますが、彼らの要求は一方的で相手に返すことのない搾取の形態です。人からエネルギーを奪ったとき、彼らは一時的に満たされます。しかし、彼らは自尊心を自己供給できないので、この搾取はいつまでも続く終わりがないものです。

モラハラをする理由②自分を常に愛して欲しい

母親がニコニコと赤ちゃんを見守る姿は、「どんな自分であれ愛してもらえる」ことを赤ちゃん自身が母親のあたたかな視線を通じて感じることができます。

これも、母親が自分を肯定的に見ることで、自己愛を満たす鏡の役割をしています。

モラハラ加害者は、被害者の行動を過度に制限したり、自分の都合を優先させるようにルールを作る場合があります。それは、被害者のことを愛しているからではなく、「常に自分を優先させてくれる」「常に自分だけを愛してくれる」の存在を作り上げたいことから起こります。

自己が発達していくにつれ、人との関係も「依存」から「自立」へと発達していきます。

自己愛性パーソナリティ障害の人は、幼少期に適切な愛情をかけてもらえず、未発達な精神は「依存」の段階でとどまっています。自分を守る安全基地の役割がどこにもないので、彼らには一定の関係に依存し、自分を保護してくれる存在が必要です。そのため、理想的な母親のような存在を常に求めています。

一方で、その対象者である恋人は、彼らの母親になろうと思っていたわけではありません。恋人は彼らの思うような振る舞いをしてはくれません。思うような愛情を得られないとルールで縛り、恋人、妻また子どもの人生までもコントロールしようとします

自己愛性パーソナリティ障害の人は、親しい関係をつくることに困難があり、相手が自分の理想を叶えてくれないと分かると、他に褒めてくれる、肯定してくれる、無条件の愛をくれる別の関係をつくろうとします

モラハラをする理由③自分を肯定して欲しい

モラハラが発動している最中に「俺の言っていることは間違っていると思うか?」「お前はどう思う?」といったような同意を求める言葉を聞いた被害者の方も多いと思います。

鏡転移のなかでは、対象者に対して、同調、是認、確証の欲求を表します。

彼らは自分を誰かから肯定してもらい続けなければ不安定な自己を保つことが難しく、自分に同意をしてくれる「イエスマン」を周囲に集めたりします。

また同意してくれるだけではなく、周囲の人間に対し同じような振る舞いをすることを求めることもあります

同情を誘うような言い回しをして周囲の人間に自分が攻撃したいと思っている相手を一緒になって攻撃させることがあります。(フライングモンキー)

家庭では、夫婦喧嘩には必ず子どもも巻き込みますし、子どもをフライングモンキーに仕立て上げたりします。

非モラハラ親を「蹴ってこい」「叩いて来い」「ママ(パパ)のことを嫌いだよな」と言ったり、子どもに非モラハラ親の悪口を吹き込んだり、逆に非モラハラ親が子どもの悪口を言っていたと嘘を吹聴することで、家庭の中を壊します。

一方で、批判や否定は攻撃されたように感じ、今までどんなに長い関係があったとしても途端に「自分の敵」に思えてしまうのも特徴の一つです。

モラハラをする理由④理想的な自分の役割を担ってほしい

憧れや理想を引き受けてくれる、理想的な人物を求める欲求を心理学では、理想化転移(理想化自己対象転移)といいます。

モラハラ加害者は、自己と他者を別個のものとして認識することができず、他者を自己の延長のように捉えます

自分の中の理想的存在である理想化対象と自己を同一化することで、自分で供給できない自己愛を他者が満たしてくれます。

モラハラ加害者に配偶者として選ばれた被害者は、多くの場合最初は理想化対象であり、被害者と一緒にいることで得られる完全感があったと考えられます。(たとえば理想的な外観を持つ人が選ばれるなど)

しかし、自分の思い通りに自分を満たしてくれないと分かると失望し、別の理想化対象を求めるようになります。

モラハラ夫が妻に選ぶ女性はどんな人?

これらの目的から、モラハラ夫がパートナーに選ぶ女性の姿が見えてきます。

  1. 褒め上手な人
  2. 愛情深く、世話好きな人
  3. 自分のことを認めてくれる人、尊敬してくれる人
  4. モラハラをしても離れていかない人、肯定してくれる人
  5. スキルや能力が高い人、理想的な人

おそらく、モラハラ加害者と結婚してしまった方は、上のどれか(もしくは全部)に当てはまっていると考えられます。

モラハラ加害者は、自分に利用価値のある人にしかモラハラをしません。パートナーに選ばれた人は、必ず、モラハラ加害者にとって役に立つ存在です。

つまり彼らは、欠けたり、無くしたり、失った『自分』を補う存在をパートナーに求めているのです。

しかし、向こうがこちらの足りないものを補うことはありません。彼らにとっては他者は自己の延長で、他者には他者の人格や人生があることが分かりません。

残念ながらモラハラ加害者との関係は、一方的に搾取されるだけです。

モラハラ加害者は次第にモラハラに依存、中毒になっていく

モラハラ加害者は次第にモラハラに依存、中毒になっていく

また、モラハラを続けるうちにモラハラをすれば周囲の人が自分の思い通りになることで支配欲や所有欲を満たし、快感を感じるようになります。すると、今度は同じような快楽を求めてモラハラをするようになります。

「目的のない」モラハラ行為は被害者がどんな反応をしたところで、モラハラ被害に遭い続けてしまいます。また快楽を感じるためにモラハラをエスカレートさせていき、被害者はよりひどいモラハラを受けてしまいます。(詳しくはこちらの記事をご覧ください。→モラハラが止められないワケ モラハラ加害者はモラハラで快楽を感じている

こういった「快楽のためのモラハラ」の先にあるのは、被害者の破滅です。

すぐにでも逃げ出すことをオススメします。

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