自己愛性パーソナリティ障害がよく使うフレーズ(口癖)とその真の意味とは?

自己愛性パーソナリティ障害がよく使うフレーズとその真の意味とは?

自己愛性パーソナリティ障害が側にいる場合、彼らから特徴的なフレーズを聞くことになります。

その言葉と操作戦術によりゆっくりじわじわと被害者も気が付かないうちに洗脳されていきます。

注意すべきフレーズと、彼らがその言葉を使う真の意味についてまとめました。

目次

こんなフレーズに注意!自己愛性パーソナリティ障害が使うセリフ

あなたはとても嫉妬深い

自己愛性パーソナリティ障害が使う心理テクニックに「トライアンギュレーション」があります。わざとあなたとの人間関係に第三者を入れて嫉妬を煽ります

たとえば、常に誰かと比較する、あなたと一緒にいるのにその場にいない誰かを常に気にかけるような発言を繰り返す、誰かと差別して接する、対話に第三者を呼び自分の味方をさせると言ったことです。

いつも誰かと比較され貶められることは誰だって気分の良くないことです。

あなたは嫉妬深いのではなく、比較されていることに傷ついているだけです。

以前付き合いのあった人はおかしかった

まだあなたと出会ったころ、もしくは彼らがあなたを手に入れようとラブボミングを仕掛けているときには、あなたをまるで特別な存在であるかのように扱うために、過去に付き合いがあった人の悪口を言うことがあります。このセリフの中には「あなたはそうではない。だからそうならないようにふるまってください。」という意味が含まれています

彼らはあなたから自己陶酔的なエネルギーを奪うためにこのセリフを使います。関係が進むとこのセリフを言われるのはあなたになります

誰かと比べてあなたを持ち上げたり、人を褒めるときに別の人を貶す傾向にある人には注意が必要です。

あなたはおかしい、病気だ、クリニックにかかる必要がある

問題はあなたの方にあると押し付けて、あなた自身にその責任を取る役割を覆いかぶせるためにこのセリフを使用します。

特に悪意のある自己愛性パーソナリティ障害の人である場合、まるで自分が医者であるかのようにふるまい、あなたが手に負えない患者であるかのように指摘します。自分が被害者にどれほど困らされているかを語ったり、専門的な用語を使って人格を否定したりします。」

厄介なことに、自己愛性パーソナリティ障害の人は人にアピールする術に長けており、わざと人前で冷静にふるまうことがあります。周囲の人からは、怒った被害者の方がまるでヒステリックな加害者のように見えてしまうこともあります。

過剰反応している

自己愛性パーソナリティ障害の人は、ターゲットを感情的に操作します。わざと被害者を怒らせる言葉を会話の中に入れ込みます。

被害を受けた人はいつもは思慮深く、ほとんど怒らない人であっても、あまりに失礼なことを言われたことに腹を立てていつもとは異なる感情の起伏を見せることがあります。

強い怒りや悲しみを訴えると、彼らは、「あなたは大げさだ」「あなたの怒りは不当だ」といってあなたの価値を下げようとします

冗談です、あなたはユーモアが分からない

自己愛性パーソナリティ障害の人は自分の虐待行為をなんでもないジョークにすり替えようとします

悪意のある呼び名で呼んだり、悪口を言って貶しますが「それを理解できないあなたにユーモアがない」と言います。残虐な発言や嘲笑、侮蔑、誹謗中傷を「ただの冗談」に偽装するのは虐待者がよく使う戦術です。

しかし、同じことを彼らに言い返したときには、彼らは激怒します。悪意を持って人を傷つけている証拠です。

ジョークやユーモアといって加害を矮小化すれば、責任や謝罪を回避しながら非道な行為を続けることができることをわかってやっています。

このような冗談は虐待行為の初期にあらわれるターゲットを選別する「テスト」に行われることがあり、この違和感に気が付くことがのちの大きな被害を回避することに繋がります。

気が付いた時は離れる選択をしてください。

私はあなたを愛している

DV加害者の行動には一定のサイクルがあり、虐待の後には突然優しくなる時期があります。(ハネムーン期)

ハネムーン期はターゲットが逃げて行かないように引き留めるためであったり、彼らが自分の虐待行為の責任から逃れることを目的として行われます

その時には愛をささやいたり、虐待行為が愛であるかのように言います。

私のせいではありません

彼らはいつも責任から逃れようとします

親子の関係であれば、子どもの成功は自分の手柄にしますが、子どもの失敗は子どもの責任にします。自分の責任ではないことをあなたに認めさせるために「私のせいだというの?」と言ってそうではないと言わせようとすることもあります。

彼らは子どもの保護者の役割を果たすことはなく、子どもが助けを求めているときも「だから言ったでしょ」「もう知らないから」といって突き放します

あなたは神経質だ

傷ついたことをいったりやったりしたことを認めません。自分の発言に責任を持ちません。

それどころか「こんなことで傷つくなんてあなたは繊細だ、神経質だ」といって被害者の責任にします。

あなたは自分勝手だ、自己中だ

自己愛性パーソナリティ障害の人は、被害者が自らの意思をもって自らの人生の選択をしようとしたときにこのセリフを使います

親子の関係であればいままであなたにいろいろとしてあげてきたのに、あなたが恩知らずで恩を仇で返すかのように言ってのけます。たとえば、「あなたを育てるためにいくらかかったと思っているの?」「家族だから助け合わなきゃいけないなのに」と言った言葉は代表的です。

彼らはターゲットの自立に脅威に感じています。罪悪感を煽り、ターゲットが逃げ出さないようにしたいのです。

私ほどいい人は他にいない

彼らが自分にとってふさわしいだけの自己陶酔的なエネルギーを得られないとき、彼らは自分自身の価値をアピールします。

「こんなに子育てに協力的な父親は他にいない」「こんなに子ども思いの親は他にいない」のように使います。

周囲と比べてみても、「いい人」であるとは言えず、彼らの自己評価は現実と一致していません。ただ、外では良い父親やいい親を演じていることがあるため、周囲の人からも「あんなにいい親はいない」と言われてしまうことがあります。

そんなことをしたらバカだと思われる

ターゲットの価値を下げるために、彼らは人前でこのセリフを使うことがあります。

その時には彼らの周りには自分の手先であるフライングモンキーがいて、ターゲットを一緒に笑いものにします。ターゲットがしようとした行い自体が本当に笑われるものであるとは限りません。

私の方があなたより優れているのだから言うことを聞きなさい

彼らは自分の方が人よりも優れていると思っています

実際に能力や実力が伴っていなかったとしてもこのセリフを使います。

要するに彼らは、あなたを説得する材料や言葉を他に持っていないのです。

あなたはいつも間違っている、失敗する

自己愛性パーソナリティ障害の人とあなたの意見が異なった場合、あなたに言うことを聞かせるためにこのセリフを使います。またあなたが思い通りにならないときにもこのセリフが飛び出してくるかもしれません。

こういった言葉は現実とリンクしていないかもしれませんが、彼らは実際にあなたが失敗すると「ほら見たことか」と失敗をあげつらうので、被害者の頭の中には失敗が恐怖体験として残り、大した失敗でなくても恐れるようになります。

あなたがちチャレンジしようとすることを阻止し、我慢をさせようとします。

そんなことはなかった、あなたは記憶をねつ造している

自己愛性パーソナリティ障害の人が使う心理操作に「ガスライティング」があります。

ターゲットの記憶の混乱を招くことを目的とし、嘘の情報や何度も異なる情報を与えます。証拠あることや真実が分かっている人に対してこのセリフを使うことで被害者をパニックに陥らせようとします。混乱した被害者に自分を頼らせようとします。

「ガスライティング」の場合、彼らは明確に嘘をついている自覚があります。

そんなことをしたら好きではなくなる、あなたは変わってしまった

ターゲットがしたいと思っていることを阻止するために彼らはこのセリフを使うことがあります。

この場合のそんなこととは世間的に悪いことではなく、たとえば友人と出かけること、髪の毛を短く切ること、自分の好きな服を着ることだったりします。

彼らのセリフにはターゲットの感情を利用するものが多くあります。

どうして手放せないの?

あなたが大切にしている物事やあなたが譲れない感情は「たいしたことではない」と思わせようとします

あなたという個人を尊重し、大切に思っているのであれば、出てこないセリフです。

なぜ彼らのようにできないの?

自分のニーズや目的のためにあなたを変えようとします

たとえば「なぜ母さんは働きながら子育てや家事も完璧にしていたのにあなたはそれができないの?」というセリフがこれに該当します。このセリフのおかげで、お金を使わず、自分の手も煩わせず、被害者にだけ負担を背負わせることで自分のニーズを叶えることができます。(自分は子育てや家事に参加しなくて済む)

彼らの発言の意図を理解する

自己愛性パーソナリティ障害が使うフレーズは、

  • ターゲットの罪悪感、良心、同情といった感情を利用することで意のままにコントロールするため
  • 自分の責任を回避するため(矮小化、話題のすり替え)
  • ターゲットの自立を妨げるため
  • ターゲットの価値を下げるため

に使われます。彼らの発言の意図を知ることは、彼らに対してどのように対処すべきかを理解するのに役立ちます。

対策:彼らの望みを叶えない

自己愛性パーソナリティ障害が使うフレーズは、分かりやすい悪口だけではなく、一見してそうとは分からないものについても攻撃の意図があります。攻撃から身を守るためにこれらのフレーズを知っておくことが必要です。

彼らの思い通りに振舞ってしまわないでください。彼らからの攻撃への対策としては、

  • 責任を明確化し、
  • 精神的・経済的・社会的に自立し、
  • 一人の意思のある人間である

ようにふるまってください。これらの対策が、虐待関係を終わらせることができる唯一のものです。

まとめ

彼らは自分のニーズを自分の言葉で適切に表現することができません。あなたを不快にさせるセリフの多くは、彼らがあなたをコントロールするために使用していることを覚えておいてください。彼らはあなたの感情を操作し、あなた自身があなた自身の考えで、彼らのために働いてくれることを望んでいます。

彼らの意図に気が付いて虐待関係を終わらせる必要があります。

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